同じミスを繰り返すようでは…（神戸市北区の中学受験専門塾・灘中学受験Academia） #中学受験 #経験 #間違い直し

神戸市北区西鈴蘭台の塾、中学受験・中高一貫校進学指導専門塾の灘中学受験Academiaです。私（当塾代表）自慢じゃないけどちっとも体育会系ではありません。（本当に自慢にならないね＜当塾教室長）でも、スポーツを見るのは嫌いではなく、その競技独特のルールや選手の卓越した技術を見るのは結構好きですね。先日もローカルTV局のゴルフ番組を何気なく眺めていました。自分はまったくプレーしたことないんですけど（笑）かつて、ウチの塾生でプロゴルファーを夢見ていた子がいて、自宅のガレージで何時間も練習していたようです。その子は全国でも有数のゴルフ部を擁する高校に進学しましたが、やはり上には上がいたようで…この時期になるとツアープロでもシード権争い云々というような厳しい競争の話が出てきますが、「勉強の方がよっぽど楽じゃねぇ？」と思うのは私だけなんでしょうか？

番組ではプロがテクニックを教えるコーナーがあり、様々なシチュエーションでの対処の仕方について理論的に話をしているのを目にします。それ自体もなかなか興味深いのですが、そんな中でプロがふっと口にした言葉が刺さりました。「同じこと（ミス）を繰り返すようでは、『経験』とは言えませんよね。」実際にコースに出てラウンドしてみると、いつも「教科書通り」という訳にはいかない。むしろイレギュラーなシチュエーションの方が多いとも言える。「教科書通り」が通用しないならばどうするのか。それを自分なりに考えて行動に移してみて、成功したらそれを体得した新しい技術として採り入れ、失敗したら理由を考えてまた試行錯誤してみる。それは「経験」することでしか得られない。でも、せっかくそういう状況を「経験」しても、何も考えずにいつもと同じ行動をして、いつもと同じミスを繰り返しているのでは、結局何も「経験」していないのと同じことだと。

勉強でも同じことが言えるのではないでしょうか。勉強していて学力が最も伸びるのは「それまでわからなかった・できなかった問題が、自分の力で理解できた・解決できた」時です。元々できていた問題をあらためて解いてみたところで「忘れてなくてよかった」という確認に過ぎず、入試直前ならまだしも学力伸長という点では何の意味も成しません。一度やってみたけれど間違えた。どこを間違えたのだろう？なぜ間違えたのだろう？解説や例題をもう一度読み直してみようか。あ、そうか！こういうことか。わかった、わかった！…そんな「経験」を通して新たな学力が上積みされていくのです。

ところが、最近のお子さんには「とにかく間違い直しを嫌がる」傾向が見受けられます。お子さんだけではありません。「×ばっかり付けられて可哀想に。間違い直しにこんなに長い時間をかけるなんてムダじゃないの？そんな時間があったらどんどん新しいことを教えてくれればいいのに…」こんな大甘な親御も少なくありません。そんな親御には、先のプロならこう言うんじゃないでしょうかね。「僕が横にいてアドバイスできるときはいいんですよ。大事なのは一人になったときに同じことができるかどうか。場合によっては、僕のアドバイス以上のことだって自分で考えてやれるかどうか。そのためには自分でいかに『経験』を積んで『経験』から得るか、じゃないでしょうか。」

その意味において、お子さんが間違えることを我慢できなくてすぐに答えを教えてやることは、もはや「勉強」などではないのです。むしろ、お子さんが学力を伸ばす芽を摘んでしまう最悪の行為でしょう。お子さんができないことをそれ程までに我慢できないのはどうしてでしょう？親御である自分が低評価を受けていると感じるから？お子さんは親御の「持ち物」なんかではありませんよ。ただ、そんな親御でも「お客さん」ということで、「大丈夫ですよ（このまま長く塾にいてくださいね）」とお子さんにホイホイと答えを教えてあげるような「とっても残念な塾」もあると聞き及んでいます。あなたのお子さんは大丈夫でしょうか？受験間近になって「こんな簡単な問題で同じミスを繰り返すようでは…志望校はチョット無理ですね」と言われないように。では、また。