全国統一小学生テスト国語・「黙食」ならぬ「黙読」を（神戸市北区の中学受験専門塾・灘中学受験Academia） #中学受験 #全国統一小学生テスト #国語

神戸市北区西鈴蘭台の塾、中学受験・中高一貫校進学指導専門塾の灘中学受験Academiaです。去る11月3日、今年2回目の全国統一小学生テストが実施されました。原則1回目は6月第一日曜、2回目は11月3日と日程が決まっていますが、毎年11月3日は音楽会等の行事を行う小学校が多いため受験者数が限られてきます。今年の11月3日はコロナ禍明けの3連休初日となったこともあって、学校行事がなくとも家族で旅行というご家庭も多かったと聞きます。受験申込はしたもののテスト当日欠席という例も多かったようですが、全体の受験者数はどうだったのでしょうか？インフルエンザもかなり猛威を振るっていますしね。

さて、国語をメインに担当している私（当塾教室長）、どんな問題が国語で出されたのかは当然気になるところ。じっくりと国語の問題に目を通してみました。今回は小5の国語について触れてみたいと思います。我が子がどれくらい高得点を取ってきてくれるのだろうか、その子を育てた親としてどれくらい「アゲアゲホイホイ」されるのだろうか…小5なら親御さんもまだまだ「夢見がち（？）」でいられる頃なんでしょうが、ここでは現実的なお話をしていきますね。冷や水を浴びせることになって心苦しいばかりですが…

まず、ちゃんと点を取りましょうよ、語句問題（大問1～4）。大問4の慣用句、難しくはありませんよ。でも、慣用句やことわざ、最近のお子さんはホント覚えませんよね。こう言っちゃあなんですが、親御さんたちも実はほとんど知らないんじゃないですか？お子さんの語彙が貧弱な理由として、まず親御さんの語彙力が貧弱だからというのも大いにあると思います。ご家庭の会話を思い出してみてください。「情けは人の為ならず」の意味を誤用したり、「的を『得る』」なんて言ったりしてませんよね。そもそも、会話の中で慣用句やことわざを使っていますか？「そんなもの、イマドキはスマホで全部調べりゃいいじゃん。」ハイハイ、どんどん「スマホ脳」になっていってください。お子さんと共に。でも、入試ではそんな隙を見逃してくれませんよ。

次に、読解問題について一言。「さっさと諦めないでよ！」大問5・6の2題とも、内容的にやや難しいと感じたお子さんもいたようですね。問題を見た瞬間に「こんなの読めない」と。「え、こんなの全文読まなくても傍線の前後に答があるからそこだけ読めばいい、と教わりましたけど…」ふ～ん、誰に？ハッキリ言っちゃってゴメンナサイだけど、そんなことを平気な顔して言える人には他人に国語を教える資格はありません。残念ながら多いんですけどね…

ちょっと話が逸れますが、解答がないと教えられないなんていうド素人「国語講師」もいますからね。そうなると、記述問題でも「解答通りでない」答案の判定ができないんですよ。ちょっとばかし頭の良い生徒が「先生、なんで僕のこの答えはバツなんですか？どこがいけなんいですか？」と尋ねられても、「いやいや、正解はこうだから。」としか答えられない。こういうド素人「国語講師」にとって有り難いのは、頭の悪い、やる気のない生徒。だって解答さえ教えておけば「わかった」で終われるんですから。親御さんもそれを鵜呑みにして満足ですしね。でも後は知りませんよ。勿論、親御がご家庭で解答を教えるのも同様の愚行ですよ。

話を戻しましょう。では、読解の力をつけるにはどうしましょう？「黙食」ならぬ「黙読」ができているかを確認しましょう。文章が読めなければ問いに答えられるわけがないですもの。そんなの当たり前？いえいえ、読解が苦手なお子さんはまずここで引っかかっているものです。お疑いなら、問題文を親御さんの目の前で「音読」させてみてください。「ただただ文字を拾って読んでいるだけで、単語も文節もあったもんじゃない」読み方をする子、とっても多いんです。単語の途中で行が変わると一続きに読むことができなかったり、「は」が「ワ」か「ハ」かわからなかったりなんてことも。文章を理解しながら読むという前提において、「音読」の速度以上に「黙読」をすることはできません。

今はたどたどしくても、練習すれば「このくらいの文章なら」できるようになりますよ。まあ、テスト成績が返却されてきて、国語のどの部分がへこんでいるか細かくチェックしてみてください。もし読解が全滅状態だというのなら、まずは問題文を「音読」させてみてください。悪いことは言いません。予想外の低得点に驚いた親御さんが解答片手にド素人「国語講師」をするくらいなら…では、また。