全国統一小学生テスト・心情は「ねこ」？これが現実…（神戸市北区の中学受験専門塾・灘中学受験Academia） #中学受験 #全国統一小学生テスト #データ

神戸市北区西鈴蘭台の塾、中学受験・中高一貫校進学指導専門塾の灘中学受験Academiaです。4日に行われた全国統一小学生テストの公式データが出揃いました。今年から2020年までの6月テストについて、2教科受験者数と算数・国語の全国平均点を比較してみましょう。数字は左から2023年、2022年、2021年、2020年と並べています。

2教科受験者数

6年生　25380　←　26374　←　29184　←　23975

5年生　28109　←　28748　←　31116　←　23441

4年生　28672　←　28825　←　29710　←　21897

3年生　25348　←　25270　←　25874　←　18178

2020年の受験者数が少ないのは、やはり同年4月に出された初の緊急事態宣言が原因でしょう。テスト実施時には解除されたものの影響は残りました。しかし、感染対策が一応確立しコロナ禍の生活にも一定程度慣れたこともあってか、翌年6月のテストでは受験者数がかなり増えたのは驚きでした。今年は昨年と比べて微減といったところでしょうか。もしかすると、通常開催となった運動会と日程がかぶったというケースも多かったのかもしれませんね。

算数全国平均点

6年生　82.2　←　86.7　←　91.9　←　89.9

5年生　67.7　←　83.4　←　80.9　←　95.8

4年生　74.6　←　82.1　←　82.0　←　80.0

3年生　89.4　←　88.8　←　91.4　←　88.1

高学年は苦戦した印象。試験時間半ばで「戦意喪失」して10分20分と無為に過ごした受験生も少なくなかったように思います。1問でも多く解こうという意欲があれば、この内容で時間に余裕がある訳はないと思うのですが…最近のお子さんの傾向として「諦めが早過ぎる」というのがありますが、もろにそれが表れているようですね。言い方を変えれば「普段ちやほやされ過ぎているせいか、やたら打たれ弱い」ともいえるでしょう。少なくとも中学受験で成功するメンタルとは言い難いです。テスト時間中は問題を解く（あるいは見直す）以外にやることなんてないでしょう？問題用紙を閉じて手遊びしたり、机に突っ伏したりしても点は取れませんわな。タイパ、タイパという割には、随分と無駄な時間の過ごし方をするんですね。

国語全国平均点

6年生　81.8　←　90.6　←　77.6　←　89.0

5年生　77.1　←　64.8　←　88.5　←　82.2

4年生　74.5　←　82.8　←　80.2　←　94.1

3年生　87.4　←　85.6　←　79.7　←　98.1

国語についてはいくらかの上下動は見られるものの、全体の傾向としては右肩下がりという印象。上位と下位の差も激しくなってきています。もしかすると算数以上かも。正直言って、算数は多少なりとも「訓練」の成果は表れやすい科目といえますが（あまりにもセンスがない場合は別ですが…）国語はそうはいきません。低学年時までに正しい言語活動をどれだけこなしてきたかが問われます（それを国語の「センス」ということもありますが）その積み重ねもないのに、ちょっと塾で「読解」の授業を受けたからといって、すぐに国語の点数が上がるものでもないんです。

特に危惧しているのは、コロナ禍で長期間オンライン授業を受けざるを得なかったという学年。親御さんの想像以上に「日本語の文章」が読めないんです、ホントに。「事実」と「心情」の区別もできません。「この空欄に入る心情は？」「…ねこ？」どこかのCMではありませんが、今一度テストの成績表からお子さんの読解力、いや言語能力に目を向けてみてはいかがでしょうか。今回はここまで。では、また。