中学受験「資本論」（神戸市北区西鈴蘭台の塾・灘中学受験Academia） #中学受験 #マウンティング #資本論

神戸市北区西鈴蘭台の塾、中学受験・中高一貫校進学指導専門塾の灘中学受験Academiaです。昨日は私（当塾教室長）が「親御さん、アナタは中学受験『××世代？』」という内容でお送りしました。いかがでしょう。「あるある！こんな人」と隣の芝生を見て頷かれた方もいらっしゃることでしょう（笑）ではどれがいいか。私はこんな親じゃない、と思われたのではないですか。どれが正解かと言えば…実は「みんなイイ」のです。みんな正解。親としての思いは、そりゃいい学校にいって、自分の子どもの可能性を広げたいですよ。だから、その思いはすべて正解。特に昔と住環境がグッと違ってきているこのごろは、否が応でも隣の芝生の情報が気になりますよ。俗に言う「マウンティング」ですか。それをしてしまう。仕方がない。それが当然の「世代」の多くが、今や中学受験生の親御さんに成長されてしまったからです。

むかーしむかしのことじゃったら「ああ、あの子は家が医者じゃから、そりゃ○○中に行くじゃろ。」とか「学校の先生の子じゃったら、頭もよかけん、〇〇中に行くじゃろ。」などと暗黙のこともあったでしょう。私立中受験なんて一部の限られた子と家のものだった、そんな時代もあったでしょう。それが「中学受験の大衆化」…一億総中流ではありませんが…すると、その意味が違ってしまったようです。

そこに「偏差値」という、これまたランキングの様な表も登場。今の中学受験生の親御さんの年齢は様々でしょうが、まさか「来年還暦でして！」なんて年代の方はいらっしゃらないでしょう。すると、親御さんの年代では「偏差値表＝学校のランク」という認識が当然の「世代」と言えましょう。悪くないですよ、この事そのものは。それがいつの間にか「偏差値表＝学校のランク＝ワタシタチのランク」という認識になっていたとしたら？中学受験のこの時期になりますと「あの子は○○中を受験するらしい。」だの「えー、あの子が中学受験？私よりアタマ悪いのに！」といった情報が飛び交う小学校もあるようです。

想像するのでしょうね、隣の芝生の子が○○中の制服を着て毎日通学する様子を。なのにウチの子は…あの子の中学校より偏差値低いじゃないの！もっともっと上を目指すのよ、と考えてもしまいますか。でも、それって「教育を自主的に選択して環境を買うために私立中を選ぶ」という「主体的な選択」ではなく、「まわりに振り回されて選択することができなくなっている」コモンの喪失ではないでしょうか。そこに12歳のお子さんはどこに存在しているのでしょう。塾の「大丈夫、学校のことができれば中学受験なんて簡単です。」とか問題集の解答をそのまま丸写しで、できた気にさせている塾。少し塾から厳しいこと（「今のままでは合格しませんよ」等々の現実！）を突き付けられると、逆ギレして椅子を蹴飛ばす親。受験の「主体」はあくまでも12歳のお子さんのはずなのに、お子さんの思いはどこ？

レストランに行って、様々なメニューが用意されたなかで「コレ！」と最高級の料理を選べば、当然のようにそれが運ばれるでしょう。然るべき装いをしてお金さえ払えば。そのような感覚で「コレ！」と学校を選んでいたとしたら…「これが欲しい」と選んで、お金まで払ったのに、それが運ばれない＝「合格がない」ことの文句をお子さんに、塾にぶつけられるのでしょうか？「こんなに投資したのに！」金を返せ、ですか？資本主義経済ならぬマウンティング資本階級主義に振り回される…中学受験がこんな環境だったら「ｚ世代」たちは声を上げるかもしれません。「このままでは地球環境が…私たちが…壊されてしまう。立ち上がろう！」と。そんな時、アナタは親世代としてどうしますか？中学受験「資本論」、今回はここまでにしておきましょう。では、また。