政界だけに非ず…塾業界を蝕む「老害」⑧（神戸市北区西鈴蘭台の塾・灘中学受験Academia） #中学受験 #家庭教師 #老害

神戸市北区西鈴蘭台の塾、中学受験・中高一貫校進学指導専門塾の灘中学受験Academiaです。「バカ親」のことを書いたのなら「塾業界のバカ」についても書かねば、と思い書き始めた「老害」シリーズ。比較的若い世代からは賛同意見もありましたが、上の世代にとっては面白くないらしい（そりゃそうか）ので、流石にそろそろ終わりにしましょう。では、最後にもう一つかましておきます。

塾以外の受験産業としては「家庭教師」というのも昔からある大きなカテゴリーです。究極の個別指導ともいえる形態なのでバリエーションも豊富。経営業態としては個人的なものから組織化された「派遣業」まで、指導内容としては学校の補習から難関校受験まで、人材としては近所のお兄ちゃんからプロ講師まで、必要に応じて選択できるのは魅力の一つですよね。それも、わざわざこちらから出向かなくても家に来てくれると言う便利さ。往復で考えると結構バカにならない通塾時間も節約できますしね。

ですが、選択の幅が広いということは「当たりはずれ」も大きいということ。それ自体は塾にも言えることでしょうが、家庭教師の場合「自分のお子さん一人だけ」ということが良くも悪くも作用します。親御さんの期待値は塾に対するものよりは明らかに高いはず。家庭教師に何を求めているのかを事前にしっかり伝えてあるので「自分のお子さんのためだけ」の指導をしてくれるものと信じて疑わないですもんね。受験塾よりも高額なお月謝も払っているのだし。お子さんとの相性がピッタリ合えば最高でしょう。ところが、現実としてはそうもいかないこともしばしば起こるようです。

例えば「元大手塾で難関校指導をしていたが定年退職して家庭教師に」なんて肩書きを持った高齢家庭教師のお話。「○○中志望なんですがケアレスミスも多くて…大丈夫でしょうか？」「〇〇中ですか。（俺の実績にもなるレベルの学校だな。だったら受けてやってもいいか。）大丈夫ですよ。私が指導すれば十分合格できますよ。」「先生、ぜひお願いします！」そうやって始まった家庭教師との中学受験勉強。ところが肝心の学力が一向に伸びてくれません。

1ヶ月「先生、ウチの子大丈夫でしょうか？」「まだ始まったばかりですよ。大丈夫です。」2ヶ月「本当に大丈夫でしょうか？」「私の指導にようやく慣れてきたところです。もう少し様子を見ましょう。」3ヶ月「模試の成績が…前より下がっていませんか？」「やはりケアレスミスが多過ぎますね。もっと気をつけてもらわないと。」「（えッ⁈？それが3ヶ月も経ってから言う話なの？）では、どうすればいいのですか？」「私の指導には何の問題もありません。過去の実績（大手塾の時の合格実績のことを言っている）でもお判りの通り、○○中くらい指導する力はありますから。要はお子さんの基礎学力が不足しているということです。」「（流石にキレ気味に）いや、だから初めにウチの子の状況はお話ししたでしょう？それでも『大丈夫』って言ったのはあなたでしょ。何とかしてくださいよ！」「（親御の剣幕に押されて）で、では、お子さんのレベルに合わせた指導に切り替えましょう。学力が上がれば○○中指導に戻ります。」

で、親御さんがこっそり指導の様子を覗いてみると「俺は、本当はこんな簡単なことを教える先生じゃないんだゾ。もっと偉いんだよ。君がしっかりしてくれないからこんなことになるんだ。これくらい解いてくれよ。」お子さんにずっと愚痴るばかりでロクに指導もしていない。この親御さん、その日の内に家庭教師センターに「解約」の電話を入れたそうです。「実績豊富なベテラン講師だと信じたのが間違いだった。過去の成功体験にしがみついているだけの『老人』だった。」

「50代の上司が若手の30代に物申す」というのはまだわかります。ところが、その20年後に「70代の隠居が50代に同じような物言い」をして何の役に立つのでしょうか？そこに「老害」の「老害」たる由縁があるように思います。昔の人の言葉に「老いては子に従え」というのがあります。「自分はこの塾業界を作ってきたんだ」という自負をお持ちの業界初期メンバーの皆さん、塾業界の「親」というのであれば年老いた今こそ「子」に従ってもいいのではないですか？

最後に余談を。このシリーズのブログを深夜自宅からアップし、翌日教室に出勤してみると留守電に奇妙な録音が。着信記録を見てみると、どうやらブログをアップした直後から何度も何度もかけてきたらしい。録音を聞くと始めの方はゴニョゴニョとまったく聞き取れず、最後に「…してやったぜ、ベイベー」とだけ聞き取れました。何だか薄気味悪いので、警〇関係の友人にこの録音を聞いてもらったところ「まるで子どもが言ってるような言い方を装っているけど、これは大人だな。それもどちらかというと結構年齢高目のヤツの仕業だと思う。だって今時『ベイベー』なんて言うガキがいるか？またかかってきたら通報して。」と笑っていました。どこの「老害」だか知らんが「通報してやったぜ、ベイベー」このシリーズはここまで。では、また。