Old soldiers never die, they simply fade away（神戸市北区西鈴蘭台の塾・灘中学受験Academia） #中学受験 #男社会 #新人類

神戸市北区西鈴蘭台の塾、中学受験・中高一貫校進学指導専門塾の灘中学受験Academiaです。塾業界では高校入試も終わり、やっと一息と思ったら早や春期講習。特に今年はコロナ禍のなか、新規入塾生募集ということで、各塾とも「無料」を始めとして各種サービスに躍起ですね。オンライン等という文言も踊るようですが、どんだけ熱心に授業とやらを聞いてんの？その前に人の話聞いてる？というのが今のオコチャマ達。「素晴らしい授業を！」と言われてもそれを能動的に受け止めるだけのキャパがあるお子さん、どれだけいらっしゃるのでしょうか。高校生ならいざ知らず小学生が。一つ脳科学的に分析してもらいたいものです。

さて、当塾代表の「老害」シリーズいかがでしょうか？見方を変えれば、塾業界の色々な制度疲労について述べたものとも言えますが、今回は私（当塾教室長）が女性の立場から、塾講師たちの「老害」について申し上げてみましょう。塾の世界に限ったことではないのでしょうが、なんせ日本は厳然たる「男社会」です。

私が塾業界で働き始めたばかりの時のこと。最初にセンパイ女子社員から教わったこと、それは「先生ごとによって違うお茶の入れ方」でした。「A先生はコーヒーをスプーン二杯に砂糖を一つ、クリープはなし、B先生はブラック、C先生はコーヒーはスプーン一杯で砂糖なし、D先生は紅茶の砂糖なし、E先生はお茶…」等と書かれた表を見せられ「この通り、先生が出社して来たらお出しするように」

「は？自分のことは自分でするんじゃないんですか？」と言った私の顔を、宇宙人でも見るかのような目で見たセンパイたち「私たちだってそうやってきたんだよ」この頃流行ったのが「新人類」という新入社員を指す言葉。センパイたちは「ついにここにも新人類がやってきたか！」という思いだったのでしょう。

でも、お茶の入れ方をマスターする前に私が社長から言われたことは「コンピューターのことを覚えなさい」でした。私たち何人かの新入社員は男女関係なく「まずコンピューターを塾講師でも使えるようになりなさい」と言われ、試用期間のほとんどはその習得に費やされ、遂に私が各先生たちのお茶の好みを覚えることはありませんでした。「まあ、どこの会社でもあることですよ」と言ってしまえばそれまででしょうが、今でもあることには違いないでしょう。

自分のお気に入りの講師には真っ先にお茶を持って行くセンパイの女子社員もいて「男だろうが、女だろうが、塾講師としては一緒じゃん。」と言う私などはガン無視されたわけでしょうな。でも「女ごときが偉そうに」という考えの御仁たちの中で、私なんぞはまだマシだったようです。「そのくらいは自分でやりますよ」という男女同権の考えの男性講師も極少数ながらいて「何から何まで自分より年下の弱い立場の人間がやるべきだ。それに逆らうなんてもってのほかだ。」という理論だけではなかったからです。

「男社会」には「男社会」特有の現象があるようですね。数少ない女性講師の私がさんざん見てきたのが、どこの会社でもあるのでしょうが「男どうしの足の引っ張り合い」つまり妬み、嫉妬でした。「俺の作問のネタを盗んだ」だの「社長に媚びを売ってコマ数を増やしてもらった」だの、いやあ、事実は小説よりも奇なり、あな恐ろしや、です。好きな男性講師をめぐっての女子社員どうしの闘いもスゴイものがありましたが、男どうしだっていやいや大したものです（笑）「メンツや名誉の問題だ！」なんて言ってても、実はおカネの問題なんですね、男の人って。

センパイたちだってそんな争いに無縁ではいられません。ヘタすりゃ、せっかくここまで築いてきた会社での地位をあっさり「新人類」に奪われかねないのだもの。徹底的にマウンティングして相手を潰しにかかり、いつまでも地位にしがみつこうとする。”Old soldiers never die, they simply fade away”（老兵は死なず、単に消え去るのみ）なんて考えるはずもなし。口も態度もデカい「老害」たちがいつまでものさばるのです。

面白いことに、この塾業界、定年があるようでないような結構曖昧なところがあります。それは初期メンバーの「老害」たちが、自分の都合のよいようにルールを作ってきたから。そのほとんどが男性なので、この業界が「男社会」なのも当然と言えば当然なのです。時代は変わり、女性蔑視発言で五輪組織委員会会長のクビがとぶような昨今、これらの「老害」たちは生き残れるのでしょうか？そんなことを思った次第。私の話はひとますここまで。では、また。