「勉強ができる」どの口で言う?④(神戸市北区西鈴蘭台の塾・灘中学受験Academia) #中学受験 #教科書 #読み書き

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2020/05/15 「勉強ができる」どの口で言う?④(神戸市北区西鈴蘭台の塾・灘中学受験Academia) #中学受験 #教科書 #読み書き

神戸市北区西鈴蘭台の塾、中学受験・中高一貫校進学指導専門塾の灘中学受験Academiaです。「本当に勉強ができるかどうか」「中学受験に耐えうる学力があるかどうか」チェックリストの意図について書いてきましたが、「漢字」の辺りから少々「怒り🔥モード」に入ってしまって…前回の後半には疲れ切ってしまい何だか変なテンションで終わってしまいました。最後の項目についてもう一度きちんと書きたいと思います。どうもすみません<(_ _)>

 

・教科書を見てもただ字面を追っているだけ。内容を読み取るところまでできていない。

前回「教科書見たけど、何書いてあるかぜ~んぜんわかんない!」とお子さんが言い放つ場面を書きましたが作り話なんかではありません。「どこがわからないの?」に「全部」と答えるのも同様。その背景に「わからない。だから答を教えて。」というお子さんの思考回路があることは既に触れました。現代社会の「病巣」と言ってもいいかもしれませんが、効率の良さばかり追求する大人の姿勢が「途中経過はいいから、とにかく早く答を出すこと。」を子どもに強いる。子どもは子どもで「一番は『答を出すこと』。二番は『わからないなら答を教えてもらうこと』。」となる。これは繰り返し指摘したことです。

 

もう一つ考えたいのは、どうして教科書に書いてあることが「わからない」となるのかについて。難度の高い受験テキストというならまだしも、教科書であれば少なくとも「その学年のお子さんなら理解できるであろう」という前提で文章が練られているはず。教科書に書いてあることすら「ぜ~んぜんわからん」というお子さんに「本当に学力がある」訳がないのです。

 

しかし、教科書レベルの内容が読み取れないというお子さんが決して少なくないのです。「漢字」の書き取りなら『お手本通りの書き順で、形や全体のバランスをそっくり真似て書きなさい。』と何度も指導しても一向に改善しない。「計算」でも『計算の約束事をよく守って、筆算のお手本通りにやってみなさい。』を完全無視。「算数」で『例題に書いてある考え方をよく読んで式の意味を考えて、それを真似て類題を解いてみなさい。』ができない。「国語」で『このセリフは誰が誰に向かって言ったのかな?』文章中にハッキリ書いてあるのに黙ったまま。残念ながら、いったんこうなると今のお子さんはもうダメ。粘り強く指導しようもんなら泣き出してしまいます。泣いたら結局親御が折れているのでしょうね。子どもが可哀想だぁ?甘いわ!

 

結論としては、平均的なお子さんの「識字能力」が低下していることが挙げられます。本来「識字」と言えば文字が読み書きできるか否かという意味ですが、ここでの「識字能力」とは成長段階相当の「読み書き」能力のことと捉えてください。「読解力」を「そこそこ長い文章を理解する能力」とするなら、「識字能力」とはその前段階の能力のことだと考えていただいても構いません。「識字能力」が低いというのは、すなわち「読み書き能力」が低いこと。その年齢のお子さんなら理解すべきレベルの文字や文章について、それらを「読み書き」する訓練が大きく不足していることが原因でしょう。スマホやタブレットでいくら画面をタップしても身に着く能力ではありません。

 

学年相当の「読み書き能力」がないのなら、学年相当の言葉で書かれている教科書が理解できないのも当然。「字を読む」ことはできても「内容を理解する」ことができない。となれば「お手本を真似て基礎を身に着ける」という基礎学習ができないことになる。学年が上がれば上がるほど、どんどんレベルが上がっていく「教科書に書いてある言葉」と、ほとんど成長しないままの「お子さんの読み書き能力」のギャップが広がってしまうのです。例えば、小2で「単位」「時計」で躓くお子さんはその後の算数でも苦労することが多いのです。

 

こういう土台はほぼ10歳までに固まってしまうとも聞きます。「そんなことない。受験直前になって大きく伸びるお子さんもいると聞いたわ。」希望的観測を打ち砕くようで誠に申し訳ありませんが、土台ができていないお子さんに限ってはそういうことは起こり得ません。受験直前に大きく伸びるのは「得点力」のことを指しているのでしょうが、「土台ができている」こととはまったく別次元のお話しです。「思考力」があればわかることだと思います。このシリーズもここまで。では、また。

 

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