中高一貫校の「高校募集」は絶滅するのか⑥(神戸市北区西鈴蘭台の塾・灘中学受験Academia) #中学受験 #新指導要領 #公立中高一貫校

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2020/03/18 中高一貫校の「高校募集」は絶滅するのか⑥(神戸市北区西鈴蘭台の塾・灘中学受験Academia) #中学受験 #新指導要領 #公立中高一貫校

神戸市北区西鈴蘭台の塾、中学受験・中高一貫校進学指導専門塾の灘中学受験Academiaです。新指導要領と公立中高一貫校の話を続けます。

 

文部科学省のホームページには以下のように掲載されています。

・「学習指導要領」とは、全国どこの学校でも一定の水準が保てるよう、文部科学省が定めている教育課程(カリキュラム)の基準です。およそ10年に1度、改訂しています。子供たちの教科書や時間割は、これを基に作られています。

・学習指導要領においては、教育課程全般にわたる配慮事項や授業時数の取扱いなどを「総則」で定めるとともに、各教科等のそれぞれについて、目標、内容、内容の取扱いを大まかに規定しています。

学校は、社会と切り離された存在ではなく、社会の中にあります。グローバル化や急速な情報化、技術革新など、社会の変化を見据えて、子供たちがこれから生きていくために必要な資質や能力について見直しを行っています。

 

経済界からの「グローバル人材の育成」という要請が、ようやく新指導要領にも反映されたということ。公立中高一貫校が先んじて掲げていた教育理念に、あらためて国が「お墨付き」を与えたものと言えるでしょう。まあ、経済界からの突き上げがあったとはいえ、あくまでも国が主体となっている教育改革の流れから誕生したのが公立中高一貫校なので、当たり前と言えば当たり前ですが。

 

現場にいる人間ならほとんどが実感していることだと思いますが、間違いなく日本の子どもの学力は長期低下傾向にあります。毎年毎年同じ内容を教えているとそれがよくわかります。10年どころか5年いや3年も経てば、それまで通じていた「言葉」が通じなくなるのです。受験だとほとんど同世代間での競争で済むので、全体が下がっても相対的に上位であれば勝ち抜けるのが道理。ところが社会に出ると集団が一気に広がります。ましてや「グローバル」なんて言われた日にゃ、世界にどれだけの敵がいるのやら…

 

それなのに、「メジャーリーガーの28%が米国以外の出身で、その出身国を見るとドミニカ共和国で最多で約35%である」という文から正しい円グラフを選ぶという、中堅の中学受験生でも解けそうな問題の正答率平均が中学生で12%、高校生で28%という世も末の結果。「ゆとり教育」では「クラスの全員が100点を取るようにする」ことを目標としていたらしいのですが、どうやら「クラスの全員が20点~30点くらいになるようにする」の間違いだったようです。いったんこんな流れができてしまうと、慌てて指導要領を修正しても簡単には変わりません。

 

かつて「カリキュラムが過密で落ちこぼれが生じるから」という理由で「ゆとり」の方向に改訂された指導要領。それをもう一度逆方向に戻すというのだから、「落ちこぼれ」が出るのは織り込み済みと考えてよいでしょう。世界相手に日本(企業)に富をもたらしてくれる優秀な人材が必要数育てられれば、その他は国内で消費をしてやがて死んでいくだけの「民草」でも良いのです。役に立たない人間が増えても、大部分はAIが代わりにやってくれますから大丈夫ですよ。個人のことはさておき、国家全体で見れば。

 

現在の子どもの平均的な学力や先生の職場環境、指導力を考えると、今度の指導要領はかなり手強いものと言わざるを得ません。現行でさえ教科書内容を1年で終われない例が少なくないのに、「現行教科の時間数を変えずに、外国語(英語)の時間がそのまま上乗せされる」これだけでも本当にできるの?と思わざるを得ません。ウソでも終わらせるには、言葉は悪いですが今まで以上に「下は振り切る」しかないでしょうね。

 

もちろん、これくらいではびくともしない上位層もいます。そういう子にしてみれば、重要単元を小6まで待たずにさっさと小4や小5でやってしまいたいことでしょう。公立中高一貫校への挑戦権が欲しいなら、やはりそれくらいのレベルは越えてほしいところ。新指導要領と公立中高一貫校の教育に共通項があることや主に首都圏で公立中高一貫校の人気が高まっていることから、新指導要領が公立中高一貫校を目指す上での一つの目安を提示していると考えても「ハズレ」ではないでしょう。

 

首都圏では公立中高一貫校の人気が私立を大いに刺激しています。適性検査型入試を行って、公立中高一貫校からの「おこぼれ」を狙う動きも顕著になってきました。関西でも「再来年辺りに大阪の府立高校入試で大きな動きがある」というウワサが。大阪私立も穏やかではありませんね。では、また。

 

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