【2020年入試】国語の傾向と対策~甲陽学院中編②~ #中学入試 #国語 #甲陽学院中

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2020/03/03 【2020年入試】国語の傾向と対策~甲陽学院中編②~ #中学入試 #国語 #甲陽学院中

神戸市北区西鈴蘭台の塾、中学受験・中高一貫校進学指導専門塾の灘中学受験Academiaです。校歌の話が少し続きましたが、話を「甲陽学院中の国語」に戻します。私は個人的にはこの「校歌」の話、またのチャンスに書きたいと思っています。校歌の変遷をたどっていくと、まるで日本文学の「短歌」の変遷を見るようだからです。おっと、このままいくとまた長くなってしまいますから止めておきます。またのお楽しみに。

 

さて、前回は甲陽学院中の「少年の成長の姿」についてお伝えしました。今回は「いかにも理論的な」甲陽学院中の国語について、少し覗いてみましょう。甲陽学院中と言うと「灘中の次だから」とか「灘中は無理だけど甲陽学院なら」とか、そんなイメージで受験を考える方もいらっしゃいますかネ。でもそれは偏差値の問題だけではないトンデモナイ誤りかもしれません。「受験国語は学校から受験生へのメッセージである」と述べましたが、甲陽学院中の国語の「論説文」はなかなか骨のある、スジガネの入った内容の文章を採択しているのです。灘中の場合は随筆文を含み、やや「ソフト」感がありますよ。もしかしたらワザと?見た目や口当たりの良さそうな文を一日目に持って来ているのかな、などと意地悪く考えてしまう私(当塾教室長)。どうもゴメンナサイ!

 

甲陽学院中の出題の作家を見て見ましょう。2015年野矢茂樹『子供の難問』、2013年毛利衛『宇宙から学ぶユニバソロジのすすめ』2018年岡田美智男『「弱いロボット」の思考』、これらはその頃の日本の「宇宙開発」の世相を反映しているようです。2010年は「はやぶさ」が帰還、2012年の火星無人探査車「キュリオシティ」の成功、2013年日本が新型ロケット「イプシロン」の打ち上げに成功…

 

では2020年は?一日目が山極寿一『ゴリラからの警告「人間社会、ここがおかしい」』、二日目が藤谷治『小説は君のためにある』です。笑ってしまうのが一日目の『ゴリラ…』からのこの選択肢をご覧ください!

 

問三 次にあげた(傍線部)②「時は金なり」のように時間に関することばについて、□に入る適当な漢字一字を書きなさい。

ア 早起きは□文の得  イ 急がば□れ  ウ □の上にも三年

エ 待てば□路のひよりあり  オ 一日□秋の思い

 

問四(傍線部)③とはこの場合どのようなものですか。次の中からふさわしいものを選び、記号で答えなさい。

ア お金で短縮できる時間がある。  イ お金で短縮できない時間がある。

ウ お金と同じように時間は大事だ。  エ お金より時間のほうがもっと大事だ。

オ お金で置きかえられる時間がある。  カ お金で置きかえられない時間はない。

 

問五(傍線部)④以降で「ゴリラ」の例を使って説明したのはなぜですか。答えなさい。

 

お、お金?受験生は当日確かに「時は金なり」的な思いでしょうよ!この論説文の論旨を追っていくとそんなに難解ではないのですが、極めつけは記述問題。端的に言うと「人々の信頼に費やす時間はお金では買えないよ」ということを述べるのですが…なんとシニカルな問題提起をした「入試問題」なのでしょう。何ということを答えさせるのでしょう。「明朗・溌剌・無邪気」ってケラケラ笑ってられないって!

 

ともすると「お坊ちゃん」気質の受験生が多いイメージの甲陽学院中ですが、こと国語の入試問題においては「オコチャマ」には容赦のないものだと言えます。「正直何言ってるのかぜ~んぜんわっかんないけど、取り敢えず傍線部近くにある言葉を引っ張ってきて、それらしく繋げて書いておけばいいや。だって、塾の先生も『そうやって部分点を稼げばいい。合格には満点なんて必要ないから。』って言ってたもん。」はい、ダメ~!こんな「邪」な気持ちがあっては、やはり甲陽学院中には合いませんね。なんたって「明朗・溌剌・無邪気」ですから。御後が宜しいようで。では、また。

 

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