中学受験早けりゃいいってもんじゃない④（神戸市北区西鈴蘭台の塾・灘中学受験Academia） #中学受験 #受験勉強 #受験準備

神戸市北区西鈴蘭台の塾、中学受験・中高一貫校進学指導専門塾の灘中学受験Academiaです。「中学受験で一歩先んじて成果を出したい」と、親御も塾も子どもたちを「促成栽培」しようと焦るあまり、「拙速」ばかりが目立って子どもたちを余計に疲れさせ、かえってダメにしてしまっているのではないか。ずっとそんな疑念が頭にありました。

特に「塾歴」にこだわる親御は「自分が選んだ塾に間違いがあるはずがない」という気持ちが強いので、我が子が明らかにオーバーワークに陥っていても「子どもの頑張りがまだ足りない」と言わんばかりに更にお尻を叩いてしまう。可哀想に、子どもにはまったく逃げ道がありません。親御のくだらん見栄の犠牲になるしかないのです。そして、ある日突然「許容量」を超えたお子さんがキレるのです。こうなるともう受験どころではありません。既に親子関係すらも破綻しているかも…

これまでにも述べてきましたが、それまでほとんど学校外の勉強をしていない状態から、いきなり中学受験の勉強をしようとしてもまず上手くいきません。正直、学習内容の次元が違うのです。指導要領もゆとり時代よりは幾分きつくなったようですが、中学受験のテキスト内容とは比べるべくもありません。中学受験のテキストは、時代に応じて新しい内容が入ることもありましたが、小学校でも「健全な勉強」が成立していた頃の指導要領が土台になっています。今の小学校での勉強が中学受験に役立たないのには、そういう理由があるのです。

かつては中学受験塾に入る時点でそれまでの学校の勉強だけでもある程度の土台ができていた、と書きました。今はそれがほとんど期待できないので、本格的な受験勉強の前に土台を作る準備期間が必要となります。受験塾が入塾時期を前倒ししようとする理由の一つがそこにあります。もちろん、生徒を早く囲い込んで数を確保したいという経済的な理由も大きいのですが。

これまでのお話からおわかりかと思いますが、中学受験の内容を先取りするというのでは「土台」作りになりません。中学受験内容を理解する前提としての「土台」がまず必要だと言っているのに、その教材に中学受験内容を使ってどうするのでしょうか。簡単な読解力の問題です（笑）でも上位校対策を謳う塾はよくやりますがね。なぜかって？親御が希望するからですよ。退屈な基礎練習なんていいから「低学年でも解ける灘の算数」を教えてやってよ、みたいな。その方がいかにも受験塾らしいし親御も満足しますからね。バカバカしいったらありゃしない。

では、中学受験の勉強に入る前にどんな準備が必要なのでしょうか？その話は次回にしましょう。では、また。