「時事問題」の思い出（神戸市北区西鈴蘭台の塾・灘中学受験Academia） #時事問題 #中学受験 #中学受験ブログ

神戸市北区西鈴蘭台の塾、中学受験・中高一貫校進学指導専門塾の灘中学受験Academiaです。首都圏では埼玉入試がスタートしました。私（当塾代表）も、栄東や浦和明の星の入試応援に行ったことがあります。浦明では雨が降り、受験生・保護者・塾関係者の皆が一斉に傘を広げたため、混雑に拍車がかかって往生したのを覚えています。

さて、とある女子御三家の特訓クラスで理科を担当していたときのこと。過去問演習で化学分野を扱っていたとき、ふとあるニュースを思い出しました。「ある人がバイト先にあった強力なアルカリ洗剤をアルミニウム缶に入れて持ち帰ろうとしたら、帰りの電車の中で缶が爆発し洗剤が飛び散って何人かが火傷を負った。」という事件です。その原因は、アルカリ性の液体がアルミニウムと反応して水素が発生し缶がその圧に耐えられなくなったというもの。「金属と水溶液の反応」という典型的な化学の内容です。私は「時事問題」として、「こんな事件があったけれど、なんで缶が爆発したか説明できるかな？」と授業で生徒たちに発問しました。いろいろやり取りした後に結論に達し、念のため金属と水溶液の復習をして終わりました。

その特訓の生徒たちが、入試が終わったその足で教室にやってきました。そして口々に「先生、あの『爆発事件』が入試に出たんだよ！」「『理由を説明しなさい』っていう問いだったから、授業でやった通り答えられたよ！」「授業でやってなかったら、上手に答えられなかったかも。」と、それは嬉しそうに報告してきたのです。その時の子どもたちの明るい笑顔を見ると、こちらも自然に笑顔になったものです。もちろん、理科の１問だけで合否が決まるものではないのですが、合格した子の中には「あの問題で気が楽になって残りも頑張れた」と言ってくれた子もいて講師冥利に尽きる出来事になりました。

今は「時事問題対策」のテキストも充実しており簡単に知識として整理することができます。しかし、時事問題の勉強も単元学習と同じで、単なる知識ではなくその背景も理解して自分で説明できるようにしておけばより定着しやすくなります。座学だけでなく誰かと対話することだけでも随分効果が変わってきます。時事問題対策として、来年以降の受験生とその親御さんにこのやり方をおススメします。では、また。