「面倒見が良い」学校に行った子の末路⑤（神戸市北区西鈴蘭台の塾・灘中学受験Academia） #中学受験 #中学受験ブログ #中高一貫校

神戸市北区西鈴蘭台の塾、中学受験・中高一貫校進学指導専門塾の灘中学受験Academiaです。「面倒見が良い」学校についていろいろとお話ししてきました。最後に、そういった学校に行った子の末路についてまとめてみたいと思います。

「面倒見が良い」学校への入学を決めた理由は様々だと思います。「難関校を目指していたが届かず次善校として受けた」「合格実績が良かったから第一志望にした」「塾要らずで経済的だから入学させた」「塾でおススメの学校だと言われた」いずれにしても、親御さんは「６年後のお子さん」にかなりの期待をして入学させたのでしょうね。大学合格実績の上の方に掲載されている大学に入ってくれるものと信じて疑わないのでしょう。

そこそこの受験勉強で入ってきた子ならまだ伸びしろがあるのかもしれません。ところが「面倒見が良い」学校が属する偏差値帯は、もう少し厳しい受験勉強を強いられるレベル。中学受験では「普通」の子（それでも小学校では十分よくできるレベル）にとっては、結構しんどいものがあります。受験勉強から解放された時点で気が抜けてしまい、入学までの数ヶ月でかなりのレベルダウン。ところが、学校の方は手ぐすね引いて待ってますから、よーいドンでいきなり躓くことになるのです。

進学系の中高一貫校の場合、高校内容を高２で終わらせて、高３の１年間は受験対策に回すのが一般的なカリキュラムです。ではどこで１年間縮めるか。高校内容よりは中学内容の方が縮めやすいので、中１・２でかなり進度が速くなります。この時期のどこかで後れを取ると、上位生だったとしても取り戻すのは至難の業。ましてやギリギリで合格した子だとほぼ絶望的です。成績不振者というレッテルを一度貼られると、学校側も冷たくなりますしね。

実際、中高６年間在籍した子より高校からの入学者の方が良い実績を挙げていることも。本当に「面倒見が良い」のなら、３年間より６年間「面倒」を見た子の方がはるかに良い実績のはず。でも、現実としてそうなっていないのです。高校入学時点で、中学からの生徒が高校からの生徒に学習面で負けていることすらあります。

残念ながら、そういう生徒は勉強からは目を背けて、やたら多い学校行事に逃げたり、男女交際にハマったり、不登校になったりしてしまうようです。元々、学校という場所にはそういう「逃げ道」もあるものですが、「面倒見が良い」ということはその隙間がほとんどないことを意味します。結局、６年間にあまり意味を見出せないまま、学校や先生、親御や同級生にまで「毒」を吐きながら卒業するのです。親御も親御で、思い通りにならなかったことを学校や我が子にぶつけるのです。

これがすべてだとは言いませんが、こんな形の「面倒見が良い」学校に行った子の末路、決して絵空事ではありません。「面倒見が良い」学校に行くということは、入学から卒業までとことん学校の言うことについていくということでもあります。ついていけなくなった時点でジ・エンド。そこのところもよくお考えになった上で、後悔しない学校選びをなさってください。では、また。