中島らもが見た灘⑤（神戸市北区西鈴蘭台の塾・灘中学受験Academia） #中学受験 #中学受験ブログ #灘校

神戸市北区西鈴蘭台の塾、中学受験・中高一貫校進学指導専門塾の灘中学受験Academiaです。ちょっとお休みしておりましたが、「中島らもが見た灘」で再開します。来春入試に向けた灘中の学校説明会が先週末行われました。説明会で話をしている校長も教頭も、私（当塾代表）の学年の担任団で、時の流れを感じざるを得ません。

最近の説明会でのこと。「灘校は『自由』な校風ということだが、どうも『自由』を履き違えているのではないかと思うこともある。」という話がありました。「いくら服装が自由と言っても、何でもいいというわけではない。ところが、最近の生徒は『すね毛丸出しの短パンや下駄でもいいではないか』と平気で言う者がいて困っている。どのような服装が相応しいか自分で考えることも含めた『自由』と思っているのだが。」入学生にはそこのところをよくよく考えてほしい、という感じでした。

校長、教頭とも「頭髪・服装闘争」の世代ですが、当時「頭髪・服装自由化」を認めた学校も、生徒との間にお互いの良識の許す範囲の「学生らしさ」でという暗黙のコンセンサスがあったようだと、らも氏が言っています。もっとも、らも氏を含めた一団はそういう良識が通用しなかったらしいですが。一方、校長は教諭時代に「せめて襟のある服を着てほしい」と授業で言ってました。英文学科卒なので、イギリスのイメージからではないかと思います。この件だけでも、らも氏と校長の考え方は対極としか思えません。

らも氏は、灘校の教師の発言の端々に「灘の『自由』はあくまでも『東大を目指すこと』の上に成り立つものである」ことを感じたのではないかと考えられます。らも氏はそれを聞いてバカらしくなったのですが、校長を含めた大部分はそれをよしとしたことでしょう。そう考えれば教諭時代の発言も腑に落ちますし、その頃に灘校の東大実績が停滞気味だったのをかなり気にしていたように見えたのも頷けます。

ということであれば、現在の灘校でも「灘の『自由』はあくまでも『東大を目指すこと』の上に成り立つ」ことが求められているのではないか、前述の説明会での話もそこに繋がってきます。我が子を灘に入れたい世の教育ママたちにとっても「その通りよ。灘の次は東大に決まってますもの。おほほほほ…」なんでしょうね。らも氏がこれを聞いたら何と言うのでしょうか。では、また。