問「偏差値」とは何か簡単に説明しなさい②(神戸市北区西鈴蘭台の塾・灘中学受験Academia) #中学受験 #中学受験ブログ #偏差値

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2018/08/31 問「偏差値」とは何か簡単に説明しなさい②(神戸市北区西鈴蘭台の塾・灘中学受験Academia) #中学受験 #中学受験ブログ #偏差値

神戸市北区西鈴蘭台の塾、中学受験・中高一貫校進学指導専門塾の灘中学受験Academiaです。中学受験において「偏差値信仰」がなぜ危険なのか。それをお話しする前に「偏差値」がどのようにして求められるのか、数学的な難しさをなるべく排除した形でご説明したいと思います。数学に詳しい方から見れば不正確な部分もあるでしょうが、あくまでも一般的な「中学受験の親御さん」向けであることをご理解いただければ幸いです。

 

「偏差」とは偏り=データのばらつきのこと。メッチャ簡単に言えば「点差が大きいか小さいか」です。平均点付近に多くが固まっていれば「偏差」が小さいということになります。では、この「偏差」をどう計算すればいいのでしょうか。まず思いつくのは、全員の「得点-平均」を足せばいいじゃん、という考え方。ところがこれはダメ。どんなデータでも0になってしまいます。そもそも「平均」が凸凹を均した数字なので、プラスマイナスが必ず同じなのです。

 

では、絶対値を使ってマイナスをプラスにして計算すればいい。その通りなのですが、絶対値ってすごく扱いにくいんです。データが10個や20個なら強引に手計算してもよいのでしょうが、数百、数千ともなると…他にマイナスをプラスにする方法はないか。それは2乗することです。「得点-平均」の2乗を全員分合計したものを「分散」といいます。そして、この「分散」の正の平方根を求め、これを「標準偏差」といいます。なぜ平方根にするかというと、「分散」の単位は「点²」ですが、「標準偏差」の単位は「点」になり、得点や平均点と同列に扱うことができるからです。(「㎝²」と「㎝」のようなもの)ここまででようやく「前説」終了です。

 

「偏差値」=10×(得点-平均点)÷標準偏差+50 例えば、平均55点、標準偏差15点のテストだとすると、得点55点(平均点)の生徒は偏差値50、得点が70点、85点、100点の生徒はそれぞれ偏差値60、70、80となり、得点が40点、25点、10点の生徒はそれぞれ偏差値40、30、20となります。1.5点が偏差値1の違いになります。なんだ、結局得点で変わるのならわざわざ偏差値にせず得点でいいじゃん…もう少しお付き合いを。

 

この「偏差値」、データが「正規分布」することを前提にしています。「正規分布」とは、データをグラフ(横軸が得点、縦軸が人数)にしたとき、富士山の裾野のような左右対称のきれいなグラフになるものをいいます。μが平均、σが標準偏差で、μ+σ、μ+2σ、μ+3σがそれぞれ偏差値60、70、80を、μ-σ、μ-2σ、μ-3σがそれぞれ偏差値40、30、20を表します。グラフを見ると、偏差値80で上位0.13%、70で上位2.28%、60で上位15.87%であることが読み取れます。「偏差値60では不満」という親御さんもいますが、それでも100人中16番ですから、その集団ではかなり上位だと言えます。

 

正規分布グラフ

「正規分布」する同じ母集団(受験生全体)であれば、異なるテストでも「集団での相対的位置」がどう変化したかを「偏差値」ですぐ把握することができます。これは得点だけではわかりにくいですよね。模試会社や塾は、過去の塾生の合格状況や諸々の情報を基に、どの偏差値であればどの学校に合格できるかということで判定を出します。

 

ん?ちょっと待った。それだと、前回の「偏差値生みの親」が直面したのと同じ状況じゃないの?そもそも、その状況を打開するために「偏差値」ができたのではないの?どうやらその辺に「偏差値」を絶対視することの矛盾が隠れているようですね。長くなりましたので、今回はここまで。では、また。

 

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