滝川中「共学化初年度」募集要項（神戸市北区西鈴蘭台の中学受験専門塾・灘中学受験Academia） #中学受験 #共学化 #滝川

神戸市北区西鈴蘭台の塾、中学受験・中高一貫校進学指導専門塾の灘中学受験Academiaです。先日、神戸市須磨区にある滝川中の塾対象学校説明会に足を運んできました。現在の校長先生になってから間もなく「共学化」がアナウンスされ、「あのバリバリの男子校だった滝川が⁉」と一様に皆が驚きました。実際、保護者の間でもしばらくは「ウソでしょ」「本当に？」という声が。口の悪い塾関係者などは「あの男臭い滝川に女子が入って来るのか？」なんて言ってましたが、勿論本当の話です。いよいよ来年度入試から中高ともに女子の募集が始まります。具体的な募集要項も出てきましたので、今回は滝川中の「共学化初年度」について書いていきましょう。

滝川中は「医進選抜（以下「医進」と略）」35名、「Science Global一貫（以下「SG」と略）」35名、「ミライ探究一貫（以下「ミラ探」と略）」90名の3コース制での募集。このうち、医進とSGを男女募集とし、男女比率は設けず、それぞれ成績上位から合格となります。「医進」と「SG」の同時合否判定はなく、回し合格は「医進」から「ミラ探」および「SG」から「ミラ探」のみとなります。よって、女子は「医進」「SG」のいすれかで合否判定を受けるだけとなります。（回し合格もなし）

なぜ、3コースとも共学化しなかったのか。校長先生の話では「医療系に従事するのは女子が圧倒的に多いので、『医進』で女子を受け入れるのは当然。また留学に積極的なのも女子で、全員参加の留学がある『SG』でも男子を引っ張る存在になってもらいたい。一方『ミラ探』での探究授業はかなり手がかかり、今のところ女子を受け入れる余裕がない。」とのこと。ただし、入学後のコース移動では女子の「ミラ探」への移動も有りとされていることから、将来的には「ミラ探」の女子受け入れも考えられるかもしれませんね。（あくまでも勝手な推測です）なお、コース移動については、SGやミラ探から医進に入れるチャンスは中1修了時だけで、中2・中3修了時はSGとミラ探の相互移動または医進からSGやミラ探への移動のみとなっています。

さて、これらが来年度入試にどう影響するか。ほぼハッキリしているのが「これまでならギリギリ滝川に入れていた男子の下位層は厳しくなる」ということ。まだ実績が全くない段階でどれだけの女子が集まるのかは未知数ではあるものの、「共学人気」「リケジョブーム」のキーワードと100年を超えるTAKIGAWAの伝統に、何がしかの興味を持つ女子受験生や保護者が少なからずいるものと思われます。決して成績が良いとは言えない男子にとってはBad Newsでしょうね。やや負担の軽い「ミライ探究型入試」も今年度よりは難度が上がりそうな気配もありますし。まず、問題が「前期午前」と同一になります。（これまでは「前期午前」前半の基礎・基本問題のみ）また、作文・面接が「課題型探究」のテストになります。これは「課題文を読んで、それについての要旨と自分の意見をＡ4用紙1枚にまとめて解答する」もの。サンプル問題も見ましたが、これまでのギリギリ層には無理ゲーですね。学校の方も男子のボーダーが上がることを想定しているものとお見受けしましたが…

他にも加点制度があるなど、各受験生の受験条件によっては状況が変わるところもありそうなので、その辺はよく見極めて受験を検討していただきたいと思います。大手塾もなんとか予想偏差値を出すことでしょうが、特に「初物」に関しては各塾の事情も絡んでくるのか数字が眉唾モノであることも。いずれにしても、この時期はしっかり勉強しましょうねとしか言いようがありませんけどね。今回はここまで。では、また。