全国統一小学生テスト・成績表はこう見るんだよ！③（神戸市北区西鈴蘭台の塾・灘中学受験Academia） #全国統一小学生テスト #志望校判定 #偏差値

神戸市北区西鈴蘭台の塾、中学受験・中高一貫校進学指導専門塾の灘中学受験Academiaです。教室に届いた「全国統一小学生テスト」の成績表、表紙を見る限り前回までと同じだったので油断（？）してました。小6の「志望校判定」が変わっているじゃあ、あ～りませんか。ということで、前回触れた「志望校判定」について、その見方に関する説明を更新しておきます。

小6は、テスト冒頭に記入する受験登録票の裏に志望校登録欄があり、第3志望まで記入することができます。「志望校判定」は見開き2ページで、左ページには「第1志望校判定」、右ページには「第2志望校判定」「第3志望校判定」が記載されます。すべての「志望校判定」に共通するデータは「今回の成績から推定した総合評価」「今回の成績」「昨年度合格した先輩の同時期成績分布」「今回の成績分布」の4つ。「第1志望校判定」のみ「教科別成績」「あなたの志望校から考えられる併願候補」の2つが追加されます。

まず「今回の成績から推定した総合評価」では、志望校に対するA判定（合格可能性80％以上）からE判定（合格可能性35％未満）までの偏差値基準が示され、「あなたの総合偏差値」から判定が下されています。また「今回の志望者順位」も書いてあります。次に「今回の成績」では、C判定（合格可能性50％以上）となる各科及び2科・3科・4科得点が示され、受験生の得点がC判定まであと何点か（超えている場合は「★達成」と）記載されています。C判定得点はC判定偏差値から単純計算されたもので、各科合計点と2科・3科・4科得点が必ずしも一致しません。これは「算数偏差値40、国語偏差値40」でも、自動的に「2科偏差値40」になる訳ではないからです。

ところで、志望校によっては「総合判定」で「参考判定」と書かれていることがあります。これは、これまでに集計されたデータ数が比較的少ない学校なので、あくまで「目安としての判定」であることを表しています。「参考判定」の学校においては「昨年度合格した先輩の同時期成績分布」の人数分布図と「あなたの志望校から考えられる併願候補」、「教科別成績」の「昨年度合格した先輩の同時期平均偏差値」の各データが非掲載となります。

その点、主催の四谷大塚が首都圏を地盤としているため、関西圏の学校はやはり手薄と言わざるを得ません。志望校登録に使用する「志望校コード表」を見れば、前もって「参考判定」の学校かどうかはわかるのですが、「え？この学校が『参考判定』？」という例も少なくありません。兵庫では「甲陽」「神戸女学院」「関西学院」「神戸海星女子」等、大阪では「大阪星光」「四天王寺」「清風南海」「大教大系列校」等が「参考判定」。京都に至っては「立命館」以外はほとんどが「参考判定」で、「洛南」「洛星」も「参考判定」です。関西の中学受験を知る者からすれば「こんなん使えねぇ～」となっても致し方ないところでしょう。

また、判定に使用する科目について「入試が複数回ある場合は最低科目数で判定」という原則になっているのですが、ここでも問題が。関西の難関校では「前期3または4科目、後期2科目」という設定が多くあります。第1志望として受験するのならやはり「3または4科目」で判定してもらいたいところ。ところが科目数が少ないという理由で「後期2科目」が採用されるため、一律2科目で判定ということに。兵庫においては2科目以外は「灘」「甲陽」の3科目判定と「神戸女学院」「兵庫県立大附属」の4科目判定の計4校のみ。おまけに「灘」以外は「参考判定」だし…「神大附属中等」が2科目判定というのも、ちょっと現実とは乖離していますよね。「やっぱり関西では使えねぇ～」と言われても仕方ないか。

ただし、前回よりも詳細になったことは事実で良い傾向ではあります。できることなら、上記で挙げた点を改善してもらえれば有難いかなぁと。そのためには関西圏のデータがもっと必要になるのですが、関西にある四谷大塚NETやYTnet塾の顔触れを見るにつけても…愚痴るのはここらへんで止めときましょう。では、また。