全国統一小学生テスト・お子さんを「AI」にする親御たち（神戸市北区西鈴蘭台の塾・灘中学受験Academia） #全国統一小学生テスト #年長生 #AI

神戸市北区西鈴蘭台の塾、中学受験・中高一貫校進学指導専門塾の灘中学受験Academiaです。全国統一小学生テストの「年長生」について、私（当塾教室長）が試験監督をした経験から、もう少し付け加えてみたいと思います。

この年長生のテスト、ぶっちゃけ言うと「私立・国立小学校受験の準備」をされている方には「簡単」と思われるかもしれません。以前当塾でも帰国子女だから、ということでの受験を承ったことがありました。お問い合わせの際に「少し難しいかもしれませんよ」と申し上げたのですが「いいえ、大丈夫です。」と自信満々。でも、いざ蓋を開けてみると…「聞き取ることができなかったわ。ウチの子は日本語を聞き取ることが苦手だったので。何回も繰り返してほしかった。」

でも、みんな同じ条件。いらっしゃいます。試験中「これ、何？」「もう一度、言って。」「え、わかんない。わかんない。」と懇願するように私の顔を見る子。私は優しく、冷ややかにスルー。ここはあなたの家でもないし、優しい幼児教室のセンセイもいません。そして「〇か×か」にこだわるの親御さんたちの姿が、そのままお子さんにも反映されます。おお恐！けれどテスト後泣き出して「デキんかった」すると親御さん「ウチの子を泣かすなんて…」と言わんばかりの表情。

このテストのせいですか？満点のテストだったらご満足ですか？お気持ちはわからないでもないですが、これはアナタの子育ての「確認テスト」ではないのです。都合が悪くなると「ウチの子が可哀想！」可哀想なのは、こんな点数の子を持ってしまった私たち？どうやらまだ、まったく子離れできていないようですね。年長生の場合、どうしても「小学校受験の延長」また「小学校受験のためのテキストをやって言えば点が取れる」ということがあるようです。「○○のテキストをやっています」「この問題が出た！」それでも結構ですが、それが何だと言うのですか？

既に「お子様の品定め」なのだとしたら「全国統一『年長生』テスト」なんて全く意味がないかもしれません。親御さんのための晴れ舞台なのであれば。当塾では長年このテストを行っていますから、年長生から「当塾生でなくても」受験は承っていますし、ずっと受験されている方もいらっしゃいます。ずっと見ていると、ある時から「ピタッと」点数が上がらなくなってくるお子さんがいます。くやしいでしょうね、どんどん他の子に抜かされていくのを見るのは。

でも、よくあること。中学受験でも後から入塾してきた子に抜かされること。「これだけやればスイスイ上位に行けて、最後は東大や京大に！」なんてことがないのが、AIと人間の違い。自分より上の「プログラム」を持つモノに出会ってフリーズ…予測不能なことにも対処できなきゃ、これからの時代お呼びでないかもしれません。「じゃあ、どうすればいいんですか？」このセリフもよくお聞きします。

「どうすれば？」というのは「どんなプログラムを子どもに入力すればいいのですか？」ということかな？お子さんは「AI」ですか？親のアナタは差し詰め優秀なプログラマー？でも、お子さんの可能性はその遥か上を行きます。泣いたり、笑ったり、拗ねたり、怒ったり…その予測不能が人間なんです。年長生の全国統一テストの「可能性」は「どこが出来なかったか」「どこが秀でていたか」この二つに絞ってみましょう。

間違っても「このテストが悪かったら○○してあげない」「○○に怒ってもらう」などと言って、この世に「不信感を与えること」はおやめください。「この世の中では、勉強がデキないことイコール『悪』である。」とのプログラムを入力しないように。そして可能性を秘めたお子さんを親の勝手な価値観で「束ねない」ように。では、また。