全国統一小学生テスト・「自分の言葉」も持たないで記述式もマーク式もないだろ！（神戸市北区西鈴蘭台の塾・灘中学受験Academia） #全国統一小学生テスト #自分の言葉 #記述力

神戸市北区西鈴蘭台の塾、中学受験・中高一貫校進学指導専門塾の灘中学受験Academiaです。「全国統一小学生テスト」も当初は小3から小5までの実施で、全学年マーク式（マークシート）でした。後に小2が追加されたとき、さすがに小2にマーク式は無理だろうということで、小2に限り記述式が導入され、遅れて小1も同様に記述式で実施されるようになります。最後に小6がマーク式で実施され、現行の「小1・2は記述式、小3～6はマーク式」という形が完成しました。

「マークシートが上手く書けないのではないか」「マーク式では知識しか問えないのでは」「選択肢だったら適当に選んで偶然正解することもあるのでは」これらは耳タコができるくらい親御さんから聞いた言葉ですが、11年にわたって「全国統一小学生テスト」を実施してきた立場から言えば、いずれもほとんど杞憂に過ぎないと言い切れます。テスト前の記入練習でマークシート自体は書けるようになりますし（問題が解けるかどうかは別問題）、問題を1度でも見れば知識だけではないことは火を見るより明らか。まあ偶然合っちゃうことは稀にあるかもしれませんが、それで何十点も取れるものでもありません。記述式でもマーク式でも、一番肝心なのは「自分のアタマ」でしっかり考えて「自分の言葉」で答えるという姿勢なのです。

「記述力」というコトバをよく聞きます。教育情報誌や教育評論家等が「これからは記述力が求められるので」とか言っているのを聞いて、「だったらその記述力とやらを鍛えれば手っ取り早いわよね」とばかり新たなノウハウを求めるそこのお母さん、ちょっと質問いたします。「記述」って何ですか？何をすることですか？何を書くことですか？そして、そんなことより大切なことが。アナタのお子さんが何を話しているかご存知ですか？

①国語の「てにをは」を使わずに単語だけを並べる。

②言葉に困るとすぐに親の顔を見る。

③自分の考えが上手く伝わらないと泣く。

等々、自分の「気持ち」「考え」すら他人にまともに伝えられない子が増えています。「自分の気持ちは自分で話さないと伝わらないよ」と言っても何も言わない、いえ言えない。小さい頃から気持ちを「忖度」されてきたらそうなりますか。

それだけではありませんよね。親御さん自体が「他人」が我が子の気持ちを「忖度」することを当たり前のサービスとして求めますよね。「小さい子どもだから、ニコニコしてればみんな可愛がってくれる。チヤホヤして特別扱いしてくれる。」でも、小さい子どもでもしっかり「他人」に言葉で伝えなければ、そしてそれを教えられなければ、いつまでたっても「自分の言葉」を使う術を持つことはできないでしょう。

そんなお子さんにしておきながら、いざテストになったら「何でこんな簡単なことができないの！」なんてもはや虐待と同じ。そんな親御自体「自分の言葉」を持たぬ存在なのでしょう。そんな簡単なことすらできていないのは親の方ではないですか？お子さんに「読解力」や「記述力」を求める前に、親自身がその前提を満たしているのか振り返ってみてはいかがでしょう。では、また。