全国統一小学生テスト・成績表はこう見るんだよ！①（神戸市北区西鈴蘭台の塾・灘中学受験Academia） #全国統一小学生テスト #成績表 #偏差値

神戸市北区西鈴蘭台の塾、中学受験・中高一貫校進学指導専門塾の灘中学受験Academiaです。「全国統一小学生テスト」をお受けになったお子さんと親御さん、前回も厳しく言いましたが、点数・順位・偏差値という数字だけ見て「あ～あ残念、もういいわ」でポイ…ではせっかくの成績表もただのゴミ。そこで、小6の成績表を例にして正しい成績表の見方を書いていくことにします。

表紙を見ると「君だけの診断レポート」とあります。何が「君だけ」なのかは追々お話しします。最初のページは「今回の成績」です。点数・順位・偏差値の数字が並んでいますね。残念な人はここだけ見たら終わりにしてしまうのでしょうね。「我が子ができなかったのはテスト内容が良くないから」と言う親御さん、得点分布を見ましょう。結構きれいな山形になっていますね。「正規分布」に近い形です。得点分布が理想的な山＝正規分布であることが偏差値計算の前提なので、このテストのデータは信頼性が高いと考えてよいことになります。「テスト内容が悪い」という批判は的外れだということです。

これまでの回では、偏差値で55以上と45未満で比べるとほぼ同数なのに65以上と35未満で比べると後者がやや多くなっている、つまり最下位層がやや厚い分だけ「正規分布」を少し歪めていることもありました。しかし、回を重ねるにつれて受験者層も安定してきたとみえて、高学年では山の形が更に綺麗になってきています。「全国統一小学生テスト」の出題レベルがどういうものか浸透しつつあり、まるっきり歯が立たない底辺層が受けなくなっていることや、それなりに対策をしてから受験するようになってきたことが一因かと思います。

とは言え、教科書レベルができていれば偏差値35はクリアできるはず。35未満のお子さんの親御さん、文句を言う前にもう少し頑張ってテストの信頼性向上に寄与していただきたいと思います。なお、低学年では山が上位に偏る傾向が。既に学校以外の学習をしている層が多く、平均的な層から下はさほど積極的に受験しないからでしょう。その分、低得点だととんでもない偏差値が出ることも…

次は「偏差値別順位　都道府県別ランキング」という細かい数字が並んだ表（2科、4科）。あなたの偏差値と都道府県が縦横に青くマークされています。黄色はその都道府県の平均です。受験者数が少ない県のデータだとイメージがわきにくくても、首都圏や関西圏ならどうかとシミュレーションすることができます。特に他地域での受験を予定している受験生にとっては、受験のイメージをつかむのに有用なデータとなります。ただし、関西圏の人間から言えば関西圏のデータが弱い印象が拭えません。日曜は大抵所属塾の授業があるために上位層の受験が少ないことが考えられます。関西圏の受験生でも、あえて首都圏のデータを参考にする方が自分の立ち位置がわかりやすいかもしれません。

続いて「教科別個人成績」得点・偏差値・分野別得点・問題別成績…とデータが並べられていますが、特徴的なのが「あなたの偏差値ゾーン」と「比較対象者数」のデータ。これこそが「君だけ」のポイントなのです。その辺りの詳細は次回にお話ししましょう。では、また。