「スイミー」の気持ちは?(中学受験専門塾・灘中学受験Academia【神戸市北区西鈴蘭台】) #中学受験 #国語力 #スイミー

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2024/11/19 「スイミー」の気持ちは?(中学受験専門塾・灘中学受験Academia【神戸市北区西鈴蘭台】) #中学受験 #国語力 #スイミー

神戸市北区西鈴蘭台の塾、中学受験・中高一貫校進学指導専門塾の灘中学受験Academiaです。寒い朝ですよね。この一週間くらいはこの様子だそうで、私(当塾教室長)がスーパーに行って買い物していても「鍋物」関係が売れているようですか。いいですよね、あったかい鍋物。さあ締めは何にするかな…え?白菜って半分で?このお値段?それらを始めとして、生鮮食料品・その他食品の値段が「ハイっ?」ですよ。私はポトフを作るのが好き~ズボラなだけでしょ、昔から~なので、キャベツのお値段がとても気になります。こちらも、はいっ?「キャベツさん・じゃがいもさん・ニンジンさん・玉ねぎさん・ベーコンさん・ウインナーさんたちが待っているから早く来れるようにね。」~って買ってよ、おーい~byキャベツ&スーパー関係者

 

そんなスーパーで鮮魚売り場を見ていたら大きなタラ、の横に小さなイワシたちのパック。思わず思い出してしまいました、『スイミー』

 

詩人の谷川俊太郎さんがお亡くなりになりました。谷川俊太郎さんといえば『20億光年の孤独』で私の世代では有名で、教科書の『朝のリレー』『生きる』等、子どもたちには、ああ、あの詩を書いた人なんだ。という気持ちでしょうか。

 

『スイミー』を翻訳されたのも谷川俊太郎さんです。小学校低学年の教科書に出てくるこの作品。小学校ではスイミーの気持ちになって、スイミーのこの場面をみんなで一緒に「場面」にしましょう、とミニ劇のようなことをしたこともあったようですね。スイミーの気持ち、みんなの気持ち…様々な「気持ち」「場面」の移り変わりが、この小さい本には溢れています。ただ、この「場面」「気持ち」の移り変わりというものが低学年の子にはわかりにくいところもあるので、このようにして作品を「演じる」ことにより、場面・気持ちを体でみんなに理解させるのです。え?と思われた方、みんながみんな本好きというわけではないので、どうしても「教育」ではこうなるようです。

 

この谷川俊太郎さん、中学受験を始めとして、入試に自分の作品が使われることが大嫌いでした。各種ワークでも。教科書準拠のワークでも、「問題」にされるとあまりいい顔をしていなかったようです。いわゆる「次の文章を読んで後の問いに答えなさい」「次の詩を読んで後の問いに答えなさい」という「次の~を読んで」に納得がいかないようであったのです。読む?誰が読むんだよ。だからです。その思いは以下のようなものでしょうか。

 

おれの書いた作品を使って「作者の気持ちを次の中から選びなさい」とか

「作者の気持ちを説明しなさい」とかふざけるんじゃない!

これを書いたときの心情は、この時のこの瞬間のオレのものだ。

何をぐちゃぐちゃこねくり回すんだよ。

つくられた入試問題をみたけれどさ、解答もみたけれどさ

この問題の正解はちがうぜ。

先生たちヨ、違うよ。

正解はいつも俺の胸の中だ。

この問題の正解は間違っているよ、先生。

わかるもんか、「気持ち」なんて。

 

谷川俊太郎さんに、私から。

 

あの、今の子どもたちの多くが苦手にしているのが国語の「心情」「記述問題」。とにかく細切れで、問題を勝手に切り刻んで読んでいる子が多い。スマホの動画のコマ送りを、そこで止めれば何かわかるだろうと言わんばかり。なので「前の段落から、主人公の気持ちはどう変化しましたか」なんて問題が出来ませんよ。動画であれば早送りで回すことはできても、日本語で書かれている「文章」はそうはいきません。ましてや自分の言葉も持っていない。「よ~し、行け!」「えー、やだー」「あーあ、ダメだとしたらこっちを…」ですから…こんなことだから、まともに「文章」を音読できない子が多いんです。「て・に・を・は」って何?から始めないといけないんです。

 

当塾では、読解に難があるなと思ったらまず音読から始めます。小学4・5年生でもできない子は少なくありませんよ。「心情?気持ち?何ソレ」となってくるのは、そもそもの国語基礎がないからでしょう。そして「気持ちを30字以内で答えなさい」となると「????」そして何回も何回も同じ答えを書いてきた挙げ句「わからないから答えを教えてよ」「何で教えてくれないの、答えを。ケチ!」しまいには不貞腐れてベソをかく始末。情けないことこの上ない。そのクセ志望校だけはイッチョマエの学校を口にするんですから。それこそハイレベルな記述問題が出題される学校の名前を。どうやったら読解力皆無のアンタがそんな学校受かるってぇの?

 

読む力が無ければもちろん書く力なんて…「主語?述語?は?」これでは記述問題ができる訳ありませんよね。スマホ、デジタル教科書等とにかくスピードが求められる現代。答を出すって言っても、たとえば「食べたかった」「かわいい」など傍線部の前だけを見て答えればそれで終わり。ちょっとじっくり考えてみよう、どんな気持ちだったのかな?なんて、文章を読んで登場人物の心情を考えることなど絶望的なまでの国語力といえます。その代わりに英語が小学校から教科となり各種入試でもチヤホヤされていますよね。長年国語を教えてきた私ですが、本当に心配しているんです。世代を重ねるたびにどこまでも下がり続ける子どもたちの国語力を。でも、こうなったらいくところまでいってしまいましょうか。スイミーの気持ち、受け取りました。ありがとうございました。では、また。

 

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