合格実績をいかに見る③（神戸市北区西鈴蘭台の塾・灘中学受験Academia） #中学受験 #全国統一小学生テスト #合格実績

神戸市北区西鈴蘭台の塾、中学受験・中高一貫校進学指導専門塾の灘中学受験Academiaです。全国統一小学生テストを受験された皆さん、成績表は受け取られましたか？当ブログでも幾度となく書いてきましたが、テストの申込から始まる一連の流れの中でも、やはり成績表返却が最大のメインイベントでしょうね。「様々な人間模様」と言うにはちょっと美化し過ぎな、親御の本音丸出し「ドタバタ劇」が目の前で繰り広げられます。

返却開始時刻になるや否や、人によってはフライング気味にやって来られる親御さん。大抵の方は自信満々のご様子で、一刻も早くお子さんの素晴らしい（はずの）成績をご覧になりたいというのが顔に表れています。こちらは既に（残念な）内容を知っているので「話をどう切り出してソフトランディング？させるか」と腐心します。食い気味の親御さんを落ち着かせるように「テスト後にお家で何か話されていましたか？」「学校以外にどんな勉強をされていますか？」と質問。「学校のテストではいつも100点です」「〇〇式ではもう中学校の内容までやってます」等と威勢のいいお答をお聞きしたところで、おもむろに成績表を「ご開帳」そこにある数字に見る見る表情が変わっていくことに。

「ええっ…こんなに（悪いの⁉）」先ほどまでの饒舌さがウソのように黙ってしまう方。「こんなはずはない」と言わんばかりに言い訳を並べ立てる方。隣にいたお子さんを罵倒し始める方。「テストが悪い」と散々逆ギレしてお帰りになる方。もちろん、冷静に受け止めて「これからどうすればいいか」とお考えくださる方も極少数いらっしゃいますが、やはり大抵は「数字の囚人」になってしまうようです。

前のブログでも書いたように「数字教の信者」が多いのは塾業界でも同じ。手っ取り早く「合格実績の足し算」でライバルを出し抜こうというのは常套手段。ある大手塾の広告の話。いつも地域トップ公立高の合格実績が掲載されているのですが、年度途中にも関わらずその数字がいきなり急増。よくよく見ると、つい最近どこかのグループに加入したことが小さく書いてあり、最新の広告では「そのグループに属する全塾の合格実績を合計したもの」に置き換わっていました。

「それのどこがいけない？来年度からは同じグループで実績を出すことになるのだから『これくらいの実績を出す能力がある塾だ』ということを示しても何の問題もないだろう。」まあ、グループに入ろうとするような塾の論理はこんなところじゃないでしょうか。どこの大手塾も、潤沢な資本を頼んで多店舗展開して「塵も積もれば山となる」式に合格実績を積み上げている訳ですから。1教室当たりでは地元の個人塾と実はそんなに変わらない数字だったとしても…

だって「数字教」の信者は数字が大きければ大きいほどついてくるんだもの。「No.1」であれば言うことなし。「灘No.1」「開成No.1」の塾に行っていれば、ウチの子だって灘や開成に入れる確率があるはずだもの。宝くじだって、1等の当たりくじがたくさん出ている売り場で買わなきゃ…そう思うのであれば止めはしません。どうぞ思い通りにやってください。宝くじと違って合格はお金では買えないのですけどね。

それと、上手くいかなかったからと言って周りに八つ当たりするのも止めてくださいね。なぜなら「数字教」を信じたのはアナタの勝手でしょ？そして、アナタの行動が次なる「数字教」の信者を生んでしまったかも知れないのですから。塾側の勝手な理屈による「合格実績の足し算」を擁護する気はこれっぽっちもありませんが、それに加担する人たちも同じ穴のムジナ。どうぞキツネとタヌキで化かし合っていてくださいな。では、また。