「リケジョ」争奪戦始まる⁉（神戸市北区西鈴蘭台の塾・灘中学受験Academia） #中学受験 #理系 #リケジョ

神戸市北区西鈴蘭台の塾、中学受験・中高一貫校進学指導専門塾の灘中学受験Academiaです。唐突ですが、あなたは文系ですか？理系ですか？「共通一次」なんて言葉が出てくるような昭和？な感覚だと、予備校のクラス分け等ではトップが「国立理系」（数学フルセット必要）でボトムが「私立文系」（数学不要）といったところでしょうか。しかし、いざ就職となると文系の方が内定をもらいやすいというのが通説だったように思います。エリートなら官僚や司法系、私大文系でも地方公務員や企業の総合職といった具合。専門性の強い理系よりは幅が広かったと言えるでしょう。今ほどジェンダーフリーが言われなかった時代のこと、「女子は基本文系に」というのが半ば当然とされていました。「女子は数学や物理等は苦手だろう」というのが世間の見方で、ごく一部を除けば、理系と言っても看護系くらいだったのではないでしょうか。親も平気で二言目には「女の子だから…」と言うのが珍しくはありませんでした。

しかし、そういう「常識」ももはや通用しなくなってきています。それも最近になって急激に。というのも、国が推進しようとしている政策が、かつてとはまったく異なっているからです。おそらく企業側からの要請が大きな圧力になっているのでしょうが、「とにかく理系人材を増やせ」となってきているのです。かつてより理系が増えてきたといっても、現実のところ文理比率は7:3くらいと言われています。これをせめて5:5にしたい。そして、特にデジタルスキルを持った人材の育成が急務だと。大学と企業が情報交換をするイベントでも、大学のブースに「IT専門でなくてもいい。興味を持つ学生がいるか？」と企業が押しかけてくるのだとか。もちろん、そこに女子・男子の区別はありません。いわゆる「リケジョ」も大いに期待されています。

物販や物流などこれまではおよそITとは縁がないと思われていた業界からもオファーが絶えないとのこと。ECサイトの構築や社内での専用システム開発・運用等でデジタルスキルが必要とされ、今後は社内におけるそれらの重要性がますます大きくなっていくものと考えられています。そのため、これまでは外部委託していたが、なるべく自社で人材を確保していきたいという流れになってきています。社員に「ITパスポート」資格を取らせるための補助をする企業や、IT専門の部署や子会社を設立する企業まで出てきているようです。ここまでくると、文系・理系とは別に「IT系」という範疇が出現したと捉えてもいいくらいに思えます。

この流れは、当然のように、教育の世界にも波及してきています。国はまず大学に「理系特にIT系の人材育成」を示します。そして、大学進学実績を上げたいと躍起になっている学校がこれを見逃すはずはありません。実際にそうした動きを見せている学校はいくつもあり、特に「リケジョ」に新たな可能性を見出そうとしている流れが窺えます。例えば、滝川中が2年後に「医進」「Science Global」に限り共学（女子を受け入れ）とする、親和中も2年後に「理系重点」のコース改革を発表する等、様々な動きがあります。もはや医療系だけが「女子の理系」という時代ではありません。データサイエンスでもエンジニアリングでもシステム開発でもとにかく「やってみなはれ」ただし、そのためにはやはりある程度の勉強は覚悟してもらわなあきませんな。では、また。