花の色は移りにけりな…国語の論理は？①（神戸市北区西鈴蘭台の塾・灘中学受験Academia） #中学受験 #桜 #国語

神戸市北区西鈴蘭台の塾、中学受験・中高一貫校進学指導専門塾の灘中学受験Academiaです。開花宣言！と思いきや、まだまだ寒さも残るこの時期。花冷えです。またこれも風流なことです。桜の花の咲き方も風流なものです。当塾の近くを走る神戸電鉄沿いの桜。塾に来る途中の坂道で桜ウオッチングをしていました。最初は小さな小さなピーナッツほどもない冬芽だったものが、チョット温かくなるといきなりズンズンと膨らみ始め、日ごとに大きくなっていきました。

あれ、ピンク色みたいなものが…と思うが見る見るうちに「カニの爪」のようになってきて、パッとそれがはじけ開花。こんな和歌を思い出しました。

「花の色は移りにけりないたづらに我が身世に降るながめせし間に」小野小町

尤も、ぼんやりと過ごしているようなヒマは私（当塾教室長）にはないようですが。ね、塾長（何が言いたいのかな？＜塾長）

国語の文章読解についてのご相談をよく承ります。「某大手塾に通っているお子さんの親御さん」というパターンが多いのですが、当塾は国語単科の指導はしていませんし、お子さんの様子もわからないままに無責任なことも言えないので、いつも「それはお通いの塾の国語の先生にお聞きになってくださいな」と言っています。しかし、それであっさり引き下がることは少なく、大抵は「ウチの子が先生に嫌われたらイヤなので」とか「国語の成績が上がらないので」とか食い下がられますね。

また、お通いの塾に相談をしたところで「お子さんが授業をしっかり聴いていないからです。すべて授業で指導していますよ。」とか「塾テキストの解答を見て、それを真似てください。解説も読んでください。そうすれば大丈夫です。」等々、判で押したような答えが返ってくるのがオチのようですね。どうしたら国語の読解問題で点が取れるようになるの？大体この手のご質問には、ある種の枕詞的なものが隠されています。「テストですぐに点を取れるように…」「ぱっと今すぐに…」う～ん。

「国語の読解問題が苦手」というお話はよく聞きます。「国語の解答用紙が空白だらけで…」というお悩みも。そこで「本を読んでいますか？」とお聞きすると「読んでいない」または「○○○探偵の本とか」等の答えが返ってきます。ということは、お子さんが触れる日本語はアノ薄っぺらい国語の教科書がほとんどなのですね。「○○○探偵」でも「○○堂」のイラスト付きの本でもよいのですが、活字に、日本語にどのくらいお子さんが触れているでしょうか？

当塾では新聞の「コラム」を書写することを推奨しています。新聞を購読されているご家庭にはそれをするように指導していますが、多いですよ「ウチ、新聞をとっていないんです」では、どのように日々のニュースを知るのかと言うと…スマホで！なるほどそれも時代によっての「移りにけりな」でしょう。情報ゲットの仕方としてはそれで十分なのでしょうが、活字そのものに触れるチャンスは激減かもしれません。イマドキ活字本なんて重たいし、古いし、ダサいし…それも「移りにけりな」でしょうか。

ならば「読みこなせる人間とそうでない人間に二分される」こともご了承ください。「入試問題の国語読解は別でしょ」別？たくさんの活字に触れるということは「たくさんの論理に触れる」「たくさんの今・こことは違う世界を知ること」「自分の世界を広げること」ということをご承知おきください。ゲームで何かを打ち負かして得点を得ることでは得られない、たくさんの他者の考えを知る、それを追っていくことから国語の読解は始まるのです。

「国語が出来なくて…」というお子さん方の答案には一定の共通点があります。まず「作者の論理に従っていない」もっと簡単に言えば「自分勝手に考えて答えている」ことです。アンタの考えを聞いているんじゃない、設問に添って答えなさい、聞かれていることを答えるのに…「直し」というと「同じ答えの言い回しや語順を変えるだけ」で「直したよ」とドヤ顔。これのどこがいけないの？まずは、その姿勢から直しましょう。まだありますが、その対処法も含めて次にいたしましょうか。花の色が変わらないうちに。では、また。