中学受験「宿題必要論」（神戸市北区西鈴蘭台の塾・灘中学受験Academia） #中学受験 #宿題 #我慢

神戸市北区西鈴蘭台の塾、中学受験・中高一貫校進学指導専門塾の灘中学受験Academiaです。何回か前のブログで「『家で宿題？親が家庭学習の面倒を見ろってこと？そんなの知らないわよ。おカネ払ってんだから、全部塾でやってちょーだいよ！』こんなバカ親、中学受験からは即刻退場してくださいな。」と書きました。一方、巷間では「宿題不要論」というのが出てきているとか。確かに、学力の均質化が望むべくもない公立小学校や中学校では、クラス内での学力レベルがあまりにもかけ離れているのに、全員に同じ質と量の宿題を課して完遂を求めるというのはどだい無理な話でしょう。

この手の議論では低学力の子に焦点が当たりがちですが、高学力の子が「何でこんなただの作業のような簡単な宿題に、時間を取られなくちゃいけないのか。」とぶちまけているのを、受験現場ではよく耳にします。中には中学受験に敵意も露わに、受験には役立たないようなドリル系をわざと大量に出し、提出しなければ居残りも辞さない（塾に行かさない）と強要するトンデモ先生もいるようですね。その点は「宿題不要論」にも一理あると思います。

ただし、中学受験における宿題＝家庭学習とは別の話です。ところが、自分のアタマで何も考えることなく、他人の意見で耳障りのいいものをしたり顔で受け売りするだけの「残念」な親御は、早速これに飛びついて「そうそう、その通りだわ。合格させてくれるのが塾の役目じゃない。授業で全部理解させるのが仕事でしょ。なのに、なんで家に帰ってまで勉強しなくちゃいけないの？ウチの子が『宿題が多くて他のことが何もできない』って泣いてたこともあるのよ。可哀想で見てられなくて塾にクレーム入れたこともあるのよ。」そんなに家で何もさせたくないのなら、中学受験なんてさっさと止めりゃいいじゃん。公立中あるんだし。「子どもが宿題でヒィヒィ言う姿は見たくないけれど、志望校には合格させてくれ」バカも休み休み言ってくれ！

中学受験を経験していない親御にこんなタイプが多い気がするのですが、そんな親御の思考回路にあるのが「中学受験も高校入試のようなもんでしょ。大体、私立校にとって受験生は『お客』でしょ？だったら、公立高の滑り止めみたいにほぼ全員入れるはずじゃない。なんでこんなに難しい勉強をしなくちゃいけないわけ？塾代だって高過ぎるわよ。」ホント、中学受験が何たるかをまったくもってご存知ないのですね。中学受験の親御としては「下の下のさらにもひとつ下」で、中学受験の大衆化がもたらした最も悪い例です。

さらにもう一つ。自分の子どもが宿題を解けずにいること自体が我慢できない親御が多過ぎるのも問題です。学校の無意味（？）な宿題じゃないんだから、いつでもスラスラ解けるはずないんだよ。塾の宿題がいつでもスラスラっていうのは決して良いことではないのです。それは簡単過ぎるということで、そんなのいくら解いても学力なんかつかないし時間の無駄。今の自分の学力より少し上つまり多少は歯ごたえのあるものをやって、それを乗り越えるからこそ学力も伸びるというもの。だから、親があっさり教えるのも絶対ダメ！親御が解いたって何の意味もない！見ててイライラするのなら見てなきゃいい！親がそれくらい我慢できないで、子どもに何かを求める資格はない！中学受験の親をやるというのならこれくらい我慢しなさい！できないのなら、お子さんに中学受験させること自体止めた方がいいでしょう。では、また。