全国統一小学生テスト・年長生に見る「6年後」の姿（神戸市北区西鈴蘭台の塾・灘中学受験Academia） #中学受験 #全国統一小学生テスト #年長生

神戸市北区西鈴蘭台の塾、中学受験・中高一貫校進学指導専門塾の灘中学受験Academiaです。「全国統一小学生テスト」を受験なさった皆さん、結果はもうご覧になられましたか。成績表の見方やその後の対応等については、このブログで何度もお伝えしていますので、今回が初めてという方はそちらも併せてご覧いただければと思います。さて、私（当塾教室長）はテスト当日に年長生の試験監督をしたのですが、その「年長生」の結果から見えてきたことを今回はお伝えしましょう。

テストを受験された方はもうお分かりですが「試験官の話を聞いて」「時間内に」問題を解くことが要求されるこのテスト、違和感を持たれた方もいらっしゃるようです。「間違いに気付いても直す時間がなかった」「折り返しの問題は場所を間違えてしまって」「どのように書くのか図形の問題が難しかった」「季節の問題が何を指しているのかわからなかった。」

そして必ずと言っていいほど次に「どんな問題集を使ったらいいんでしょうか、教えてください。」いろいろお伺いしていると、またこれが…なんちゃらブロック、〇のよくなるパズル、ルー〇〇〇キュー〇、〇〇式ブロック、〇〇〇ンドリ〇…こんな教材があったのか！とこちらが反対に教えてもらう場合も。例えば「将棋の〇〇君が使いました」「〇〇先生監修の通信講座」など、見事なまでの宣伝文句につられて、お子さんの才能を伸ばせるならと購入されるようです。

いやはや、それをご家庭で「させる」のも、しかし一苦労の様子で「機嫌のいいときにさせていますが、飽きたようで。」「すぐに気が散って、ブロック遊びに夢中になってしまうんです。それを取り上げてまで『させる』のもどうかと。」などというお話も。これをさせれば頭が良くなって、ぐんぐん知能も伸びて、勉強も好きになって、何も言わなくてもどんどん一人で勉強して、そのためにできることなら何でもします！何でも教えてください！…うーん。

年長生の全国統一小学生テストの「全体像」から私が感じたのは「すでに、地域による格差が見えた。」ということ、そして「その差は縮んでくるものの、12年後の大学受験にも影響を及ぼすようだ。」ということです。そう感じたのは、地域によって年長生の受験人数に差があり過ぎるからです。「年長からテストだなんて、まだ早い早い。幼稚園や保育園にかかる費用もバカにならないのよ。お習い事だって。スイミングや絵画教室やピアノや英語！今じゃなきゃダメだって、みんなそう言うし。子どももやりたいっていうし。」

確かに、園から帰ったらスイミング・絵画教室・プログラミング教室・ピアノ・ヴァイオリン・剣道・柔道・そろばん・サッカー・卓球・速読・〇〇式・〇〇教室・えほんの会・レゴ教室・〇形の極み・プリント教室〇らら…すいません、書き切れません(笑)。私「忙しくされてますね。お子さん、嫌がったりしませんか？ツカレタ、とか言いませんか？」お母さん「いえ、楽しんで行ってますから大丈夫です。」ホントか？家でボーっとしてられると困るのはお家の人達ではないの…おっと失礼！でも、ボーっとする時間なんて今の幼稚園児にはないのでしょうかネ、教育ママさん！

でも、敢えて申し上げておきましょう。子どもにとって、他の子と過ごすことでしか得られない、かけがえのない時間を「あえて」失くしてしまって、どう？他愛のない遊びでも、他人との触れ合いの中で時にはケンカもし、仲直りし、泣いたり笑ったりする時間を。幼稚園の年長さんでも、いえ1歳の赤ちゃんでも「人格」が「自我」があります。それを育てていくということは「植物を育てる」ことに等しいと以前もブログで書きました。「子どもが楽しいというから」でも、その「楽しい」の意味をどうお考えでしょうか。モタモタしてらんない？でも…6年後のキミへ「さあ、何が楽しかった？」そして今、キミは何を見ていますか？では、また。