全国統一小学生テスト・それでは育たぬ「思考力」②（神戸市北区西鈴蘭台の塾・灘中学受験Academia） #中学受験 #全国統一小学生テスト #思考力

神戸市北区西鈴蘭台の塾、中学受験・中高一貫校進学指導専門塾の灘中学受験Academiaです。「思考力」についてもう少しお話しを。教室にやってきた例の親御さん「塾のテストでは、週テストはまあまあなのです。でも公開テストになるとどうも…」と言って、私（当塾教室長）の前にその結果を見せてくれました。

なるほどね、範囲のない公開テストとなると確かに点数が下がります。私は「でも、算数では大問1の計算問題で間違えてらっしゃるのは残念ですね。国語でも漢字や語句問題でこんなに点を落としていてはもったいないですよ。」と申し上げました。すると「そうではなくて、後半の問題ができていないので思考力がないと言われたのです。これらの問題を解けるようにするにはどうしたらいいのですか。」

「そうではなくて」というのはこちらのセリフですよ。「それができなくて」「そこで点を落とすようでは」思考力も何もあったもんじゃないからです。私は「では、普段の学習の様子は如何ですか？そういう問題の直しはどんな風にされていますか？」」とお尋ねしたら、胸を張ってこうおっしゃるのです。「はい、わからないという問題は、問題文を一緒に読んであげています。すると『わかった』と言って解きます。」

本当にわかっているのかぁ？じゃあこの書き込みは何なのよ！という言葉は飲み込んで、私は「わからない問題をトコトン考えて解くことはしないのですか。当塾はそのように指導しています。一日かけて2、3問の直しで終るということもありますが、解答を親御さんが片手にして、それを教えていては思考力もつかないのではないでしょうか。」と申し上げたのです。

すると親御の顔色が変わりました。何か焦っているかのよう。「でも、週テストがあるので待っていられないのです。モタモタしていたらクラスが下がってしまいます。下のクラスにいたのでは授業のレベルが低いので、あっという間に取り残されてしまうじゃないですか。」そこで、〇学園の担当の講師に相談したら「思考力をつけてください」とアドバイスをもらった、そして当塾に来た、というようでした。

結局、その親御は「思考力がつくような指導をスグにしてくれないのだったらいいです。」と捨てゼリフを残して受付を後にされました。さて、今頃どこの塾で同じようなことを繰り返しているのやら。「ダイジョウブですよ。お母さまのお望み通り、スグに思考力が身に着く指導をしますからお任せください。どうぞ安心してご入塾ください。」と言う塾があれば、どうぞそちらへ行ってください。ただしその塾の「思考力」が何を指しているのかにはご注意を。なにせ「スグに身に着く程度」だそうですから。では、また。