全国統一小学生テスト「決勝大会」って何？（神戸市北区西鈴蘭台の塾・灘中学受験Academia） #中学受験 #全国統一小学生テスト #決勝大会

神戸市北区西鈴蘭台の塾、中学受験・中高一貫校進学指導専門塾の灘中学受験Academiaです。「全国統一小学生テスト」の主催は「四谷大塚」という首都圏の大手進学塾です。関西ではあまりピンと来ない方も多いでしょうが、かつては「四谷大塚」が首都圏中学受験の王者として君臨していた時代もありました。その四谷大塚が主催するテスト（しかも無料！）ということで、「入塾イベントにもってこいだ」と公認会場になった塾も多かったようです。

また、自塾生から成績優秀者が出れば「いい宣伝」になるという面もあります。当塾でも小6の塾生が「兵庫県第1位」になったことがあり、周囲にかなりの「衝撃」を与えたことがありました。ただし、全国では55位と「決勝大会」にあと一歩届きませんでした。その悔しさをバネにその生徒は甲陽学院中に合格。（ちなみに甲陽は3科目校ですが、その生徒は全国統一小学生テストの社会は満点でした。）その6年後には東大に現役合格したという知らせが。

他に、首都圏で教えた生徒の中で「決勝大会」に2回連続進出、「決勝大会」で2回とも30位以内に入って賞品のiPadを2台ゲットした強者がいました。その子は開成中、筑波大附属駒場中（筑駒）と合格し、後者に進学しました。「決勝大会」のレベルとはこういうもの。灘中や開成中に合格するよりも「決勝大会」に進出する方が難しいと言っても過言ではないのです。

前回の「全国統一小学生テスト」ではコロナの影響で「決勝大会」が中止となってしまいました。ところで、この「決勝大会」テスト開始当初は実施されておらず、1回のテストで成績優秀者を表彰していました。ところが、成績優秀者が発表されると「アイツがあんなにできるはずがない」ということがいくつも起こったのだそう。テスト問題と一緒に「解答解説」が事前にテスト会場に送られますが、これが疑われました。そこで「成績優秀者」を集めてもう一度テストを行うことに。これが「決勝大会」が始まった経緯です。ズルをした生徒は決勝大会で赤っ恥をかきかねないので、決勝大会が開かれてからは怪しい事例はほぼなくなったそうです。

SNS等で「全国統一小学生テスト」に関するものを見ていると、相変わらず自慢ネタや自虐ネタがあふれていますが、「決勝大会」に関するものも多いですね。「決勝大会のラインはこれくらいだと思う」「決勝大会に出たら欲しいものを買ってあげる約束をしている」「ウチの子は灘中志望だから決勝大会ぐらい行ってもらわなきゃ」決勝大会の基準をご存知ないからこんなことが恥ずかしげもなく平気で言えるのでしょうね。

1学年当たりの受験者は20000～30000人程度。決勝進出者は上位50名なので、400～600人の内の1人という計算。これを偏差値に置き換えると78～79という驚異的な数字。データの偏りなどの誤差で数字が前後することはありますが、簡単に取れる数字ではないことぐらいはおわかりになるでしょう。これでもまだぬけぬけと「決勝大会に出るのが目標」などと言えますか？せめて全国順位で2ケタを獲ってから言ってください。でなければ親子ともども恥をかくだけ。まずは謙虚に勉強をすることです。では、また。