「ボクに投資」ってどういう意味？（神戸市北区西鈴蘭台の塾・灘中学受験Academia） #中学受験 #教育費 #投資

神戸市北区西鈴蘭台の塾、中学受験・中高一貫校進学指導専門塾の灘中学受験Academiaです。分散登校にもやっと慣れてきて簡易ながら給食も始まった学校。神戸市では6月15日から通常授業が開始されるようです。ピカピカの小学一年生は学校の様子全体を知ったかという間もなく「給食当番」そして給食。上級生のお兄さんやお姉さんたちとの交流もままならない中、校庭では一緒に間を取って遊んでいるようです。そこは子どもどうし。仲良くなって一緒に登り棒や雲梯を使う姿も見られます。対面式や交流会などの「儀式」なんかなくっても自然と遊びあうことができるのも子どもたちの逞しさでしょう。御膳立てはいらなかったようです。むしろそれが「自然」なのかもしれません。初めての給食はどうだったかな。おしゃべり禁止でもおいしかったことでしょう。これも笑い話になって５時間目の授業。そしていろんな発見があったことををお家で「報告」してほしいものですね。

さて、私（当塾教室長）が出勤途上の電車内でのこと。まだ分散登校なので、午後の遅くない電車内にも親子連れの姿が見られました。仲の良いご家庭が揃って近くの百貨店へでもお買い物に行かれるのでしょうか。ウキウキしたご様子のお母さん達らしき人達と、少し離れたところでお子さんたちは数人一緒にスマホを見て（多分ゲームでしょうか）こちらも盛り上がっていました。かねてから「人間ウォッチ」が好きな私。読んでいた本を閉じて、どんなゲームをしているのかなと気になって目をやったのですが、その中の高学年らしき男の子たちの会話です。どうやらどこぞの学習塾へお通いの塾トモダチのようですね、中学生かな？もう少し小さいような。やや大きめの子もいますね。ちなみに私が読んでいた書籍は川上未映子著『夏物語』。中学入試でも取り上げられる作品の作者の新作なのですが「事実は小説よりナントカ」ですか。では、再現します。

「塾もテストが始まるやろ」「今度の塾のテスト、悪かったらヤバイ！」「公開がさ、理科がめっちゃ悪くて、そのせいでクラス落とされるって。算数はまあまあやったんやけど。」「俺は3つとも良かった、国語が上がってん！」「ええな！テスト悪かったら100円取られるねん、ウチ。」「俺もお年玉取り上げられる。塾代にするからって。」「俺なんかお年玉どころか小遣いもなしになりそうなんや。」どこかのサラリーマンの会話ですか？

「今20円しかあらへん、お前いくら持っとん？」「この前バーちゃんから500円もらったけど、〇〇なんて小遣い月一万円やって！俺なんて家のそばの駄菓子屋にも行かれへんで。」「アイツ何でもすぐに買ってもらえるし。家がカネモ（金持ち）。だって〇ンツ2台持ってるやろ。」会社帰りに「すまんけど、今日は金欠で居酒屋に付き合えませんから…」的な言い訳？で、続いたのがこのセリフ。

「ウチの父さんさ『FXで失敗した』って母さんに言っててさ」「何やソレ？」「『損しないようにやってた』なんて言ってたんだけどさ、二人でワーってなってた。」「ウチの父さんなんて『何とか記念でアーモンド何とかが！』なんて喚いてたで。」「ウチもや！それ競馬やな。」「儲かったんかなと思ったら違ったらしくて、〇〇寿司へ行く予定がなしになった。前もあってん。テストが上がったら大トロ食べてええって言うてたのに、なかったことになってん。」FXやら競馬やら子どもの会話やないでしょ。今時の親御さんも随分とバクチしなさるんやな。

「でも、よう言われんねん。『私たちはお前に投資してるんだからしっかり勉強しなさい』って。こんな点数で、こんな点数で、ってよく言われる。」「あ、そうそう。『お前の教育費のせいでカネあらへんから、私らも遊びに行けへん。』て。別に俺が頼んだわけやないしな。」「で、『お前に投資』ってどういう意味や？」「知らんけど、よう言われるんや。」「さっき言ってたFXと同じちゃうか？」「そかな？」「ゲームみたいなもんかな？」「せやけど、失敗したらアカンもんらしいで。損するらしいから。」「じゃ、俺たちの塾の成績が伸びんかったら塾代損しとるっちゅうことになるんかな。」「そんなん言われてもなぁ…アンタら親が思っとるほどカンタンなことちゃうのに、だったらアンタがやってみぃやってハナシ。正直アタマ悪い癖に、二人とも。」「そんなホンマのことゆうてみぃ。今日の晩御飯もナシになるで。」

目的の駅に到着したようで、ここでその親子達は電車を降りていきました。一見仲良さそうな体ですが「親が子に投資する」というのを聞くと、イマドキの親子関係ってこんなもんなのか？と考えてしまいます。アナタのところはどうでしょうか。では、また。