果報は寝て待て？（神戸市北区西鈴蘭台の塾・灘中学受験Academia） #中学受験 #追加合格 #果報は寝て待て

神戸市北区西鈴蘭台の塾、中学受験・中高一貫校進学指導専門塾の灘中学受験Academiaです。ここしばらくハードな話が続きましたので、ちょっとホッとする話題でもしておきましょうか。

「先生、残念ですが上位コースまでは届きませんでした。」合格発表を見た帰りに教室まで立ち寄ってくれたA君、本当に悔しそうな表情でした。1回目の入試で一般コースへの合格を既に決めていたものの、もう一度上位コースを目指して2回目に挑戦し「手応えはあった」と言っていたのですが、おそらくあともう一歩だったのでしょう。過去問演習でも、上位コースの合格ラインに対して上下10点程度を行ったり来たりだったので。「でも、行きたい学校に入れたので、中でコースが上がるように頑張ります。なので、中学入学準備講座を受けたいのでお願いします。」帰るときには、本人も気持ちを切り替えていたのがせめてもの救いでした。

実はここまで来るのは本当に大変だったのです。個人的な内容は省きますが、A君は親御さんも含めて当初は中学受験を考えていなかったのです。それが色々な事情を経てある学校を受験しようということになり、その学校を得意とする塾に入りました。スタートの遅さを心配したA君でしたが「講習等で復習する機会もあるし、わからなければ質問もできるから大丈夫だよ。」という塾の先生の言葉を信じ受験勉強を始めました。

ところが、A君の不安が的中。復習どころかどんどん新しい単元が進むカリキュラム。基礎が弱いためにそれを理解するのも大変なのに、1週間後にはテストがあり点もなかなか取れません。テストの見直しをしようにも、もう次の単元の授業が待っています。講習に入れば何とかなるかも…と思っていたら、講習教材は演習中心で基礎を振り返るものではありませんでした。結局「できない」感だけがどんどん積もっていく形となり、その塾を去ることになりました。残念ながら、カリキュラムの決まった大手塾等ではよく聞く話でもあります。

その後、縁あってウチの塾に来ることになったA君。「今までやってきたことはムダだった」基礎を作り直す作業に追われる毎日は辛いものだったでしょう。「何度もやめようと思った」と後でA君は言います。それでも「ここでやめたら本当にすべてがムダになる。それは嫌だ。」と考え直して勉強を続けました。そうして少しずつ自信をつけてきたA君、本当に行きたい学校を見つけました。「上位コースならそれまで志望していた学校とも遜色ないし、自分がしたいことができそうな環境があるから。」そこからのA君は目の色が変わりました。正直言って上位コースは厳しいかなと思っていたのですが、最後にはボーダー付近まで上がってきていました。それだけに、A君の悔しさは大きかったのでしょう。

そのA君、当塾教室長が大のリ〇ッ〇マ好きなのを知って「これまでの御礼に」と寝ているリ〇ッ〇マのぬいぐるみを持ってきてくれました。気持ちを切り替えてしっかり勉強するんだ、と。そして数日後。学校の入学者招集から帰ってきたA君が「ご報告があります」とあらたまって話し出しました。「制服採寸も終わって帰ろうとしていたら、学校の先生に呼ばれたんです。え？もしかして合格取消？なんて不安に思っていたら、『君の入試成績なんだけど、2回とも上位コースまであともうちょっとだったんだ。君にその気があるのなら上位コースでやってみないか？』って言われたんです。返事？勿論すぐに『はい、お願いします。』と言いましたよ。」

これぞ「寝ているリ〇ッ〇マのぬいぐるみ」の効果かも？「果報は寝て待て」ということだったのでしょうか。でも、ただ寝ていたわけではなく「人事を尽くして天命を待つ」だったからこそ転がり込んできた幸運だったはず。A君、本当に良かったね。入ってから落ちこぼれないよう、入学までまだまだビシビシやるゾ。リ〇ッ〇マのようにのんびり寝ている暇はないからね。では、また。