プレテスト上手に使ってる？①（神戸市北区西鈴蘭台の塾・灘中学受験Academia） #中学入試 #プレテスト #兵庫

神戸市北区西鈴蘭台の塾、中学受験・中高一貫校進学指導専門塾の灘中学受験Academiaです。阪神間の統一入試日まで「あと44日」です。前回まで「間違いだらけの『入試対策』」をお送りしていましたが、今回は一休み。「間違いだらけの～」にも出てきた「プレテスト」について書いていきたいと思います。

本番の入試の「前」に行われるテストだから「プレ」テスト。大阪の私立中では8割の学校が実施しているとのことですが、それでも、難関校とされている清風南海がプレテストを実施するとなったときはちょっとした騒ぎになりましたね。申込も殺到したのだとか。確か1,000人超だったような…入試本番で実力をしっかり発揮してもらいたい、との意図だそうですが、学校によっては他にもいろいろな思惑があるようです。

学校の知名度を上げるため、入試のレベルや出題傾向を示して受けやすさをアピールするため、特待生資格を与えて入学先の候補に入れてもらうため等々。実際にある大阪の学校は、プレテストをきっかけに中堅校から難関校へと飛躍することに成功しました。プレテスト上位生がどの学校に進学したか公表したのですが、そこには阪神間の錚々たる難関校の名前が並んでいました。レベルの高いプレテストであることを示すと同時に、そういった学校の併願先にもなっていますよ、というイメージ戦略も兼ねていたのです。

その学校の成功を見た他校もどんどんプレテストに参入しました。中には、本番入試で何点かゲタを履かせるなんてことも…さすがにそれはやり過ぎだとの声もあります。青田買いのフライング入試になりかねないと。しかし、元々大阪には、塾が学校と事前相談して「確約」を求めるというような風潮があり、模試成績等がその判断基準となっていました。しかし、模試だと客観性に欠けるおそれがあり、学校としても判断が難しいところ。それならば、いっそ自前でテストをした方が手っ取り早いとなるわけです。プレテストが関西圏、それも大阪で大流行りするのにはそんな理由があるのです。

一方、同じ関西圏と言えども大阪とはまったく異なる「風土」の兵庫。神戸のハイカラなイメージとは裏腹に、教育関係はとても保守的な場所。以前にも触れましたが、神戸では公立中での男子丸刈りが最後まで残っていました。今では人権問題になりかねません。小学校教員のいじめ問題で報道された、かの悪名高い「神戸方式」もその一例。私立中も例外ではなく、プレテストの解禁も大阪からかなり遅れてのことでした。また、解禁されても他校を横目でチラチラ見ながらの及び腰で、学校説明会でも「今年に関してはプレテストは実施しません（来年以降は知りませんが…）」というようなところばかりでした。真っ先にプレテストをやるのは「ウチは生徒募集に苦労しています」と宣言するようなもん、とでもいうような意識だったのでしょうか？

ただ、実際に大阪に生徒を奪われ、兵庫の学校は一部の最難関校を除いて、生徒募集に苦戦する学校が多くなっていました。徐々にプレテストを始める学校が出てきて、それまで様子見をしていた学校も参入するようになりました。兵庫県の私立中を受験するお子さんにもプレテストの機会が増えたのはいいことでしょう。あとはプレテストを上手に活用できるかどうかなのですが、それについては次にしましょう。では、また。