全国統一小学生テスト・「機会」平等でも「結果」平等に非ず（神戸市北区西鈴蘭台の塾・灘中学受験Academia） #全国統一小学生テスト #決勝大会 #機会平等

神戸市北区西鈴蘭台の塾、中学受験・中高一貫校進学指導専門塾の灘中学受験Academiaです。「全国統一小学生テスト」も速報値が出て、あとは個人成績表の返却を待つばかり。「もっと早く成績表が返ってこないの？」小3～6はマークシートでコンピュータ処理すると言っても十数万人もの答案を回収して、採点して、集計・データ処理して、個人成績・志望校判定表を出力して、各会場へ送り返して…がそんなすぐに終わるはずがないでしょう。学校の小テストとは違うのですよ。これだけの規模のテストを、毎回毎回無料でやっているだけでも賞賛モノですよ。

「そんなこと言ってても入塾促進イベントでしょ？」そうだと思うのならなぜ受験したのですか？無料と言っても、実施会場の方だって会場準備やら試験監督やらで「持ち出し」はあります。「対策授業」「見直し勉強」もそう。それらに参加したら入塾を強制されるというなら話は別ですが、そりゃ入塾促進の色くらいは出しますよ。なんでそんなに上から目線なんでしょうね。無料イベントに「まんまと乗せられて」いることがわかっていて、その後ろめたさから言っているようにしか思えないのですけど。

そんなこと言っているヒマがあるのなら、まずは謙虚にテストの見直しに全力を傾けましょう。問題を解き直しさせる親御さんも多いと思いますが、親御さんもすべての問題を自力で解いてみるべきです。自分のお子さんができない腹いせを問題のせいにする親御もいるようですが、同学年でできている子も実際にいるのですから、素直に「敗北」を認めてやれる範囲で復習しましょう。このテストは学校の復習テストでもありませんし、完全な中学受験向けでもありません。現時点でどこまでの学力があるかを試すテストなので、基礎から応用まで幅広い出題になっているのです。

公立進学で上位の高校を目指すというのであれば、基礎部分がどれだけできているかを見れば良いでしょう。中学受験を考えているのであれば、基礎での取りこぼしがないか、応用はどこまでついていけているかという見方になります。点数や順位だけで騒いでもほとんど意味はありません。あと「家で解いたらできたのに」と言う親御も多いのですが、テストは制限時間内にその場で解くものですよね。家で解けたから何だというのでしょう？

ネット上では「全国統一小学生テスト」関連で自慢ネタや自虐ネタがあふれていますが、「決勝大会」に関するものも少なくありませんね。「決勝大会のラインはこれくらいだと思う」「決勝大会に出たら欲しいものを買ってあげる約束をしている」「ウチの子は灘中志望だから決勝大会ぐらい行ってもらわなきゃ」1学年当たりの受験者は20000～30000人程度。決勝進出者は上位50名なので、400～600人の内の1人という計算。これを偏差値に置き換えると78～79という驚異的な数字。データの偏りなどの誤差で数字が前後することはありますが、簡単に取れる数字ではありません。こういうラインを目指せる子が一体どのようなレベルなのかが、本当に想像できますか？

かつて当塾の小6生で兵庫県1位を獲った生徒も、全国では55位と「決勝大会」にあと一歩届きませんでした。取れたはずの算数の問題でミスをしたのが痛かった…その時流した悔し涙をバネに、その生徒は甲陽学院中に合格しました。（ちなみに甲陽は3科目校ですが、その生徒は全国統一小学生テストの社会は満点でした。）他に、首都圏で教えた生徒の中で「決勝大会」に2回連続進出し、「決勝大会」で2回とも30位以内に入ってiPadを2台ゲットした強者がいましたが、開成中、筑波大付属駒場中と合格し後者に進学しました。「決勝大会」のレベルとはこういうもの。灘中や開成中に合格するよりも「決勝大会」に進出する方が難しいのかも知れません。これでもまだぬけぬけと「我が子を決勝大会に」と言えますか？算数で9割以上得点して、4科（小3は2科）の全国順位で2ケタを獲ってからにしましょう。テストという「機会」は皆に平等に与えられていますが、「結果」までもが平等なわけがありません。では、また。