【学校情報2020】甲陽学院の「自由」②（神戸市北区西鈴蘭台の塾・灘中学受験Academia） #中学受験 #学校説明会 #甲陽学院中

神戸市北区西鈴蘭台の塾、中学受験・中高一貫校進学指導専門塾の灘中学受験Academiaです。学校情報2020「甲陽学院中」を続けます。甲陽学院中の「自由」とは何かをお話する前に、甲陽学院中の学校説明会の様子と内容をまずお伝えしましょう。会場の講堂は2017年に建て替えられたばかりで、どこかのシンフォニーホールさながら。二階席まであり、二階席で説明会を聞いていたオコチャマたちは「危ないので二階席からは身を乗り出さないでください」等と先生方に何度も注意されていましたね。今からそんな姿勢では先が思いやられますね。尤も、甲陽に合格出来ればの話ですけど。

説明会はまず今西校長先生のお話から。この今西先生、当塾の教え子の元担任団のお一人で、社会科のご担当だったそうです。その教え子が言うには「（後に人気アイドルになった）〇野〇子が同じ阪急電車に乗ってくると、可愛いのでみんながその車両へ移動したものだ。」とか「甲子園球場のそばなので、甲子園に出場する高校の事前練習の場として、甲陽のグラウンドが提供されていたことがあってね。今のジャイアンツの〇辰徳が練習しに来た時などは、女子高校生の歓声がすごくてね。タツ〇リ、タツノ〇なんて声がすごくて、ウルサイことウルサイこと。」なんて話を授業中にされていたそう。勿論、今西先生ご自身も甲陽学院のご出身です。

その今西校長から甲陽学院の歴史と校風などのお話がありました。「明朗・潑剌・無邪気」これは甲陽学院の校風ですが、教育方針は「気品高く教養豊かな有為の人材の育成」。あれ？「無邪気」なニンゲンと「気品高く教養豊か」なニンゲン、何か矛盾してる？そうお思いのアナタこそほんと「むじゃき」ですね、二階席で「むじゃき」に騒いで注意されているお子さんのご家族の皆さん、よく知っておいてくださいな。無邪気とは「邪－よこしまな心ーがない」という意味で、例えば「人を欺いてやろう」「自分の為なら他人のこと等どうでもいい」等というような「邪念」がない、それを抱かないという意味です。これは中高生の時代のみならず、研究者や社会人として世に立った時に恥ずかしくない振る舞いであれ、という創立者の思いからきています。辰馬家もそれに共感されたのでしょう。なんせ江戸時代からの西宮の酒造。「宮水」が西宮の辰馬家の敷地の一部から湧き出て、それが酒造へとつながり、酒造りのみならず保険会社を興したり、初代西宮市長を務めたりした名家です。その「教え」が甲陽学院に確かに伝えられているようです。「商人」としての真の心構え、とでも申しましょうか。そう考えると、中高を別の「環境」に置いている、という理念も見えてくるのです。

例えて言うと、中学生には物事ー商いーの基本的な所作や義務などの基本を徹底的に「叩き込む」、そしてその「教え」られた基礎基本を基に、こんどは「独りで」所作を決めて「自由に」自分の行いを自ら決定させる。良い、悪いの概念はあくまでも「個人」の中にあるのですが、その概念としての基本を中学生の内に叩き込む、というわけです。「丁稚」ではありませんが「ナンも知らんかったら，恥ずかしいやろ？ミッチリと知ってもらいまひょ。世間さんのことをナ。」これが中学校。高校生になったらば「ようベンキョなさったなァ、もうダイジョブやな。これからは自分のミチを追求しなはれ。どんなモンがデキますやろか。楽しみやなぁ。」といったところでしょうか。甲陽学院の「自由」の基本はこの「教え」なのです。

さて、学校説明会の方ですが、灘中のように願書や受験票をスライドでアップして、特に注意するところは○で囲って…なんて一切ありません。「ここに書いてあるでしょ？ちゃんと読みなはれ」なるほど、受験生の親御さんにも「自由」が求められているようですね。ほら、そこのオコチャマ！ゲームなんかしとらんと、先生の話くらい聞けんか？二階席で走るなって言われてるやろ？甲陽に来たいんやったら、甲陽の先生の言うことを聞いとこうと思わんのか？「中学では生活態度は厳しく言う」って聞いてたか？尤も、甲陽に合格出来ればの話ですけど。では、また。