古今東西・塾講師かく語りき②（神戸市北区西鈴蘭台の塾・灘中学受験Academia） #中学受験 #学校選び #創立理念

神戸市北区西鈴蘭台の塾、中学受験・中高一貫校進学指導専門塾の灘中学受験Academiaです。「日出づる処の女子」（当塾教室長）が久々の登場とあって、この数回お休みしておりましたが、今回は「古今東西・塾講師かく語りき」の続編を書きたいと思います。私（当塾代表）がかつて1年だけヘルプに入ったことがある、首都圏にある中学受験塾の創立20周年記念行事に出席したときのお話です。首都圏の塾？そうです。自塾と掛け持ちだったので、毎週飛行機or新幹線で往復していました。あの頃は若かった。今は、この会のために日帰り往復しただけで次の日ぐだぐだですわ…

さて、出席者の中に、大手中学受験塾に情報部門責任者として長く勤めた後に、独立して自ら塾と教育情報センターを設立された方がいらっしゃいました。（以後A先生とします）いかにも穏やかそうな感じなのに、一たび中学受験や学校の話となるや、口調こそ穏やかなれどその内容はとても厳しく、またそれがド直球で核心を突くものだから言われた方はぐうの音も出ない。B中志望だと言う子の保護者の前でも、平気でB中の問題点をズバッと斬り込んで唖然とさせることも。

「A先生の話を聞いていると志望校がなくなってしまいます」と苦笑する保護者も多いのですが、不思議と嫌味はなく「本当に我が子のためになる学校選びをしようという気持ちになりました」となるのです。先生の話には嘘がないからなのでしょう。その代わり、やり玉に挙げられた塾や学校関係者を敵に回すことも少なくないようですが。まあA先生はまったく気にしないのでしょうね。「だって、そう言わなきゃいけない理由があなた達にあるのだから。」と。

ここ最近の中学受験の風潮についても、A先生にとってはツッコミどころが満載のようです。「午後入試をやる学校はダメ」「3回も4回も入試をする学校はダメ」「英語入試をする学校はダメ」「私立なのに適性検査型入試をする学校はダメ」ちょっと待って。首都圏でも阪神間でもこれだけ言われたら、中堅以下の学校は全滅しちゃいますよ。新しいタイプの入試は全否定じゃないですか。これってただの保守的な考えなんじゃ…そんな声も聞こえてきそうですが、そうではありません。その核心にあるのは、「これらの施策は生徒募集つまり経営的な視点だけのものであって、これが行き過ぎると最も大事な『私学の創立理念』をないがしろにしかねない。」という考えなんです。そう言われれば、これらの施策を取り入れた学校には「かつての面影がなくなってきたなぁ」と思うような学校が多いような気もします。

「学校選び」と言えばついつい偏差値表だ、大学への進学実績だとなってしまいますが、学校側がそれを意識しすぎるあまり「創立理念」を学校自体が忘れてしまってどうするんだ、ということなのでしょう。そういった話を次回も突っ込んでみようと思います。では、また。