理科もできんで何が理系ぞ(怒)⑥(神戸市北区西鈴蘭台の塾・灘中学受験Academia) #中学入試 #理科 #論理的思考

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2019/03/31 理科もできんで何が理系ぞ(怒)⑥(神戸市北区西鈴蘭台の塾・灘中学受験Academia) #中学入試 #理科 #論理的思考

神戸市北区西鈴蘭台の塾、中学受験・中高一貫校進学指導専門塾の灘中学受験Academiaです。前回の「理科もできんで~」シリーズで、ある脳科学関係の本から論理思考に関する記述を引用しましたが、もっと詳しく知りたいというお声がありましたので、それにお応えする形で今回のブログを進めていこうと思います。ちょっと長くなりますがお付き合いください。引用部分が多いので著者名・著書名を明らかにしておきますね。茂木健一郎氏の「感動する脳」です。

 

余談になりますが、10年以上前のN〇〇の番組であるウェブデザイナーが取り上げられたときに、茂木氏がその才能に憧れているという発言をしていたことがありました。そのウェブデザイナーを見てビックリ。中高時代の同窓生じゃありませんか。通った塾も同じ。特に仲が良かったわけではありませんが(笑)番組放映後にあった同窓会で周りに冷やかされたときにも、正直好きなことをやっていただけで、N〇〇で取り上げられるなど思いもよらなかったと。表情から察するにおそらく本心で言っていたようです。

 

さて、本題に入りましょう。前回との重複もありますが、もう少し引用したいと思います。文中に出てくるミラー・ニューロンとは、ある行動を他人が行うのを見たときに、あたかも自分がその行動を行ったかのように活動する神経細胞のこと。例えば、相手が悲しそうな顔をすると「自分も悲しいときにああいう表情をする。きっと、相手も今悲しいに違いない。」と推し量るはたらきをするもの。相手の表情と自分の過去の体験を比較するというはたらきをしているのです。

 

「…自分が一度も悲しい思いを抱いたことがない。一度も悲しい表情をしたことがない。まあそんなことはあり得ないでしょうが、もしそうだとすると、相手が悲しい顔をしていてもそれが何だか分からないということになります。いくら心の鏡に相手の顔を写したとしても、それと比較するものがないのですから。

よく、多くの経験を積んだ人ほど他人の気持ちが分かると言われます。これは、脳科学から見ても正しいのではないでしょうか。自分が悲しい思いを経験したからこそ、相手の悲しみが分かる。自分が苦労したからこそ相手の苦しみを理解できる。そういうことが科学的にも証明されたわけです。

(中略)ミラー・ニューロン自体はサルの脳にもある。しかしサルには、見かけと違う他者の気持ちを推し量ることはできません。では、サルと人間の大きな違いは何なのか。それは抽象的・論理的な思考能力が人間には備わっているということです。相手の気持ちに共感する。そのこと自体はミラー・ニューロンが深く関わっています。しかしそれだけでは、相手の微妙な心のニュアンスを推し量ることはできない。微妙な心のニュアンスを理解するためには、心という目に見えないものに対して推理しなければならない。つまり考えを巡らさなければならないわけです。それが論理的思考能力というものです。

この抽象的・論理的思考能力は何によって生み出されているか。それはまさしく言語です。人間は言語があるからこそ、考えるという作業ができる。たとえば相手が今、悲しいはずなのにニコニコと笑っている。なぜそうなのかを推理するためには、過去の体験や社会のことまで含めて、総合的に考えていかなければなりません。(中略)こういう思考形態は、言語というものがなくては決してできないのです。

そしてこの抽象的・論理的思考能力は、いわゆる学力と比例しているのです。学問というものは、基本的には論理思考なくしてはできません。従っていわゆる学力の高い人は、抽象的・論理的思考能力も高い。つまりは他人の心を推理する能力も高いということになる。(中略)親や先生などは、少しくらい勉強ができなくても、他人を思いやれる優しい人間になりなさいと言う。でも実は、思いやりのある人間を育てるためには、学力を身につけさせなくてはならない。それが脳科学の分野から見た結論なのです。

ただし誤解のないように言っておきますが、あくまでも学力イコール成績というわけではないでしょう。成績が良くなくても、論理的思考にたけた子もいる。また学校の成績はダメだったけれど、社会に出てからどんどん論理的思考を身につける人もいる。また本人の性格や環境もあるでしょうから、一概には決めつけることはもちろんできません。しかし優しさや思いやりの心を育てるためには、学力というものが必要であることだけは確かなのです。」

 

算数や理科の授業をしていて感じる「言葉が通じない」という違和感。国語だけでなくあらゆる場面で感じる「読解力」のなさ。それをどう考えればいいのか、上の文は示唆に富んでいるのではないでしょうか。そのことについては、次回以降に書いていきたいと思います。では、また。

 

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