全国統一小学生テストでバレる「親の中学受験偏差値」（神戸市北区西鈴蘭台の塾・灘中学受験Academia） #中学受験 #中学受験ブログ #全国統一小学生テスト #偏差値

神戸市北区西鈴蘭台の塾、中学受験・中高一貫校進学指導専門塾の灘中学受験Academiaです。神戸大学附属中等教育の入試について前回やや厳しいことを申しましたが、あまりに神戸大学附属中等での入試情報で「希望的観測」を断言される方が多くいらっしゃるので、敢えて言わせていただきました。「合格するためにはどうすればよいか」ということ以前の問題だからです。

入試には「冷静な情報戦」の一面もあります。こう書くと「偏差値表の数字がすべて」「偏差値表の上下の並びがすべて」とばかりに「あの中学校は偏差値が…」とお話をされる親御さんもいらっしゃいます。また「模試の結果がすべて」とお考えの親御さんも。例えば、ある模試で志望校判定が「Ａ判定」やったー！もう合格間違いなしだわ。でも、違う模試では「Ｃ判定」何なの、この模試。ウチの子にこんな「判定」を出して。そうだ、きっと問題が悪いのよ。こんな模試もう受けないわ。テストの結果が良ければその「数字」「順位」のみ信じる。お墨付きをいただいた、とばかりに。一方、悪い「数字」を突き付けた模試には難癖をつけてなかったことにする。何ともみっともない姿ですが、心当たりありませんか？

灘中学受験Academiaで実施している四谷大塚主催「全国統一小学生テスト」の結果を返却する際にも、似たような例とは幾つも遭遇しました。何回もこのブログの中で申し上げていますが、私たちは「正答率」に注目して「今までの勉強でできたはずの問題を確実に得点する」「これからの勉強でできることを増やす」ことを大事にするようお伝えしています。このことは試験のみならず、大げさにいえば「大人になってからのビジネスの方法」にも応用できるものと考えているのですが…その辺りを説明しようとしても、「予想外」（予想が既に誇大妄想？）の悪い結果を見て「このテストはなかったことにする」的な態度をとられる親御さんがいます。プイ、と何もお聞きにならず「こんなテスト受けなきゃよかった。ウチの子はもっとできるはず。」みたいな様子です。まあ、自信満々で「全国での決勝大会は当たり前だわ。楽しみだわ。」とお考えだったのかもしれませんが。いずれにしても、腹立ち紛れに「あることないこと」わめき散らして、実施会場の塾に八つ当たりするのは恥の上塗りでしかないのでおやめになったほうが良いかと思います。親御の「中学受験偏差値」が低いことがバレてしまいますよ。

ところで、偏差値の意味（＝計算式）を本当に理解している方どれだけいらっしゃいますか？それを知っていれば、模試の結果や判定が「絶対的」なものではない、ということがわかります。逆に言えば、「偏差値を絶対視する」ことは「偏差値を知らない」ことと同義です。異なる母集団から導かれた複数の偏差値を比較することは無意味です。特に、大手塾主催の模試ではそれがより色濃くなります。また、模試の母集団と入試の母集団は自ずと異なるので「模試でずっとＡ判定だから入試も合格間違いなし」ということはあり得ません。実際に、模試でいつも「Ａ判定」なのに入試で「不合格」なんて例はいくつもあります。まあ、大手塾はその「判定」をクラス分けとかの「資料」にするので、塾にとっては必要なものになるわけですが。

本当の「受験情報」は偏差値表の中にはありません。ましてや「判定」の中にもありません。様々な情報を吟味し、精査し、冷静に判断する中で見えてくるもの。そして何より「間違えた答案用紙」の中にこそあります。神戸大学附属中等の過去問、また他の学校の適性検査入試を解く中で、どんな力が不足し、どんな対策をとればよいか、それには何をすればよいか。その姿勢で受検を考えてこそではないでしょうか。おっと、これは神戸大附属中等の受検に限りませんね。一生に一度の中学受験。「親の受験」とも言われる中学受験ですが、さて、これはどういう意味なのでしょうか。では、また。