神戸大学附属中等教育に見る甘過ぎる合格の夢（神戸市北区西鈴蘭台の塾・灘中学受験Academia） #中学受験 #中学受験ブログ #神戸大学附属

神戸市北区西鈴蘭台の塾、中学受験・中高一貫校進学指導専門塾の灘中学受験Academiaです。2020年の大学入試改革についてお話を進めてきました。「国際化」「グローバル化」について明治の二人の文豪のことに触れてみようかと考えていたのですが、「神大附属」についていくつかご質問をいただいておりますので、今回はそちらにお答えしていきます。文豪のお話はまたの機会に。

大学入試改革と神戸大学附属中等教育学校、全く無関係な話題ではありません。神大附属については、以前も【Academia流】学校紹介でかなり詳しく紹介しましたので、ここではそれを踏まえた上でのお話です。まずはいくら否定しても出てくる、希望的観測に基づく「ガセネタ」を挙げてみます。

「抽選で入れる」「小学校の勉強ができれば十分入れるレベルだ」「住んでいるところによって合格に有利・不利がある」うーん。学校説明会に参加して、そんな説明でも聞いたのでしょうか。これらについては、はっきり学校側も否定をしているのですが。この学校は「グローバルキャリア人の育成」を旗印にしており、スーパーグローバルハイスクール（SGH)とユネスコスクール認定校です。多くのレポート提出や課題の提出があります。「主体的に」これらの課題をこなしていく力が要求されますし、育てていこうとしています。夏休み・冬休みにもそれなりに宿題も出されますし、生徒が問題を用意してそれをみんなで解いたりする授業がある等かなりのレベルで授業が進むようです。以前もお話ししていますが「当たり前のように勉強と課題をこなしていく力」を持っていることを前提に、授業と様々なプログラムが用意されているのです。

この学校はある意味、大学入試改革を先取りしているとも言えるかもしれません。なかなか学校生活は忙しいようで、うかうかしていると入学後に、あっという間に置いていかれることも。常に「論理的思考力」が要求されるこの学校で、6年間それなりのレベルを維持するのがどれだけ大変なことか、「神大附属」に入れたから何かが保証されているわけではないということは、ここでハッキリ申し上げておきます。もっとも、これは他の難関私立でも同じことではありますが。

「神戸大学に優先的に入学できる」かどうかは、合格して、入学して、しっかり学校についていってからお悩みくださいな。他の難関私立中に合格したのに、そこを蹴って神大附属に入学したのだから、授業についていくのなんて余裕でしょう、学費が安い分塾に行かせて大学受験に備えて、東大や京大を目指して、最悪でも神戸大学へ…なんて考えも「甘さ爆発」です。何を求めてこの学校の受検をお考えなのでしょうか。神大附属が大学に入れてくれるのではなく、神大附属でお子さんが頑張った結果として大学がついてくることを忘れないように。当たり前ですが念のため。

また「塾に通わなくても合格している子がいるってネットで読んだ」「小6からの勉強でも大丈夫と聞いた」ネット上の話には要注意です。「塾に行かなくても合格したい」という願望は結構ですが、その情報「本物」でしょうか？「匿名」なら嘘でも何でも書けますよね。その「事実」を検証することもできないですよね。「都合のいい書き込みを信じたい」というのではあまりに情報リテラシーが欠けています。それでは、お子さんの学力不足を嘆く資格はありません。

入試は一発真剣勝負。上のような軽い気持ちで受検すると、お子さんが想像以上に深く「傷つく」ことになります。あなたが考えている以上に「不合格」というのは重くお子さんの心にのしかかります。だからこそ、私たちは敢えて厳しいことを言わせていただきます。「落ちたら公立行けばいいじゃん」てのは、実はお子さんのことを何も考えてない証拠です。2020年の大学入試改革はもう待ったなし。目の前の「安い授業料」ではなくお子さんの未来にこそ、ぜひ目を向けていただきたいです。では、また。